月曜日, 12月 26, 2005

12月26日

1年のこの時期になるとだれでも浮き足立ってくるようです。師走ですね。23日は東京・渋谷で国際子ども権利センター主催の「ほっとけない!クリスマス」に友情出演しました。場所は以前ジャンジャンと呼ばれたところで、ここで演奏するのはたぶん30年ぶりになります。カンボジアで人身売買や売春、労働に巻き込まれているたくさんの子どもやストリートチルドレンの救済活動をしているこのセンターの説明に事態の深刻さがよくわかりました。年間3万人の子どもが人身売買の犠牲になり、その多くがセックス産業に強制的に従事させられているそうです。実際に現地で活動している甲斐田真智子さんが、騙されて強制売春させられなんとか逃れて故郷に帰れた15歳の少女の手記を読み上げました。会場にはすすり泣きする人もいました。第三世界での子どもの人身売買は今に始まったことではなく、以前からもありました。一般に、これを貧困ということでわりきって考えてしまいますが、私は環境破壊という視点からその原因を見ています。本来、第三世界の人たちの生活は豊かな自然環境をベースにした自給自足が基本であり、そこはお金という資本経済は無縁だったはずです。私たちが言う貧困という物差しは、あくまでも、例えば1日の賃金とか、国レベルでの生産額といったお金での物差しです。自給自足の暮らしには金銭経済がありませんから生産額などあり得ません。収入がゼロです。でも実際は、非常に豊かな暮らしをしているのです。もちろん、その豊かさも私たちの言う豊かさとは違います。子どもたちが売られていくその背景には、確かに貧困がありますが、それは自給自足の暮らしを支えていた自然環境が破壊されたということがあるのです。ですから、まずすべき最初のことは森を復活させること、植林です。それによって水ができ、土ができるからです。耕す土地と収穫する森を失った人たちが子どもを売らざるを得ない状況になっているのです。

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