日曜日, 4月 08, 2007

4月8日クロ塗り

今日は雨上がりの素晴らしい春日でした。午前中に杏菜を近くのグラウンドに送って行くと、入り口が満開の桜並木になっていて、通る人を花のトンネルで包み込むような感じで、すごい贅沢な気持ちにさせてくれました。

午後は、しばらく放ったりかしになっていた田んぼでクロ塗りにとりかかりました。田んぼの壁面を土で塗り込めて水止めしますが、房州ではそれをクロ塗りと言います。代掻きをやって柔らかくなった土を鍬ですくうようにして塗り込んで行きます。毎年この作業をやるのが今の時期で、木々の若芽や若葉が陽の光に輝く美しい風景を堪能しながら
のクロ塗りはまさに至福のときです。

稲作りを始めてかれこれ10数年になります。畑で野菜を育てるのも、土や花や虫たちと一緒になって、自然と戯れるという平和な境地になれますが、田んぼで稲をつくる場合は、そのひとつひとつの作業すべてが自然の奥深くと繋がる感覚になれるのです。稲作りと言うとひとびとはどのように収量を増やすかという議論になってしまいがちです。もちろんたくさん穫れることには越したことはありませんが、稲作りはもっと奥の深い、スピリチュアルと呼んでもいい神聖な境地に導いてくれるのです。そんなクロ塗りから始まる一連の田んぼつくりの妙味は、やってみないと分からないでしょう。

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