昨年の9月、私たちは「デニス・クシニッチに会いにいこうツアー」を呼び掛け、ここサンディエゴにやってきました。そのときの会場がヨランダとベトーというメキシコ系夫妻の自宅です。いま、そこに一昨日からやっかいになっています。クシニッチ選挙運動で奥さんのヨランダはサンディエゴ支部の中心的存在です。ラテン系特有の明るい、物おじしない女性です。今回アメリカに来て以来平和運動の中核をにない、エネルギーの原動力になっているのが圧倒的に女性であることを痛感します。これは日本でもほかの国でもそうですね。先週は民主党集会が最初に開かれたアイオワでクシニッチと一緒に各地区を回りましたが、やはり女性のパワーが求心力になっていました。デモインで泊めてもらいお世話になったマリーベスも一見おっとりした感じを受けるのですが、話をすると彼女の活動ぶりに驚かされます。アメリカは女性の権利が確立されている国だというイメージがありますが、これはとんでもない嘘で実際はまったくの男社会なのです。ワシントン議会の圧倒的男性議員の数を見れば分かるでしょう。法律で建前上男女平等をうたっているだけであり、ジェンダーとしての存在はもう差別と言っていいくらいです。だからこそ、アメリカの女性があらゆる社会問題改革のための運動の駆動力になっているのです。そして裏を返せば、アメリカの男中心社会とは、力(パワー)とマネーの支配する社会であり、それは暴力社会でもあるということです。そうです、だからこそ世界最大の軍事力で自国民と世界を支配しようとしているのです。まさにブッシュはマーチョアメリカの象徴です。でも考えてみると、本当に弱い者、自分に自信がない者が富や武器を持ちたがるのですね。人間的に目覚めていないと言ってもいいくらい。もしアメリカに女性の大統領が出現したら、本当に世界は変わるでしょう。もちろんクシニッチがなればいいですが。
玄
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