金曜日, 1月 22, 2010

匿名さんからの投稿

今日、匿名の方から以下のような投稿をいただきましたので、私なりの考えを書いてみます。
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『私は日本の製薬会社で新薬の研究をしています。新薬の開発は非常に難しく、さらに長い年月を要します。しかし、患者様のQOLを改善することを望み、希望を持ちながら研究しています。しかしもしもマシュー君の言うような病気のない時代がくるとすれば、今私が行っている研究はまったく意味を為しません。なぜならもし有用な新薬を開発できたとしても承認されるまでに10年近くかかるからです。また、日々化学薬品を浴びていること、動物実験に非常に多くの動物の命を犠牲にしていることが、アセッションに向けて良くない方向性であるような気がしています。今後の自分の仕事について悩んでいる毎日です。』

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匿名さんへ、

まず、病気で苦しんでいる人たちを救いたいというあなたの真摯な気持ちを素直に素晴らしいと思います。そして同時に、新薬開発という非常に困難な仕事に取り組んでいることも理解します。私たちは、この世界になにかやるべきことをしに、過去に積んだネガティブなエネルギーを解決するために来ているのだと考えると、”何かに悩む”ことの意味は、自分の魂が信号を送っているということかもしれません。

私は最近、非暴力コミュニケーション(NVC)という言わば平和なこころとか平和的な関係性を求めるための勉強を始めています。これから述べることは、まったく私個人の解釈であるNVCであることをお断りしておきます。

”何かに悩む”ということは、NVCの観点から言えば、自分のやっていることが本当のニーズ、つまりこころのレベル、あるいは魂のレベルで求めていることと食い違っているからだと解釈するのです。言い換えると、頭で考えていることとこころが求めていることがちがっていると言う意味です。では、どうしたら自己のニーズを探せるのでしょう?

匿名さんは、たぶん具体的な方向、つまり仕事上のアドバイスを期待しているのだと思います。でも、それは頭脳による意識的な解決法であって、そのレベルで答えを求めてもたぶん決して期待するような”こころの平和”は訪れないと思います。なぜなら、そこには自己の本当のニーズがないからです。

それを自己の意識とこころとの和解と言います。そこで重要なファクターが感情です。感情は意識や思考とは関係なく、自然と起きてくるものだからです。今のあなたは、多分、多少いら立っていて、悲しく、不満で、もしかしたら怒っているかもしれません。それはそれで構いません。どうか決してその感情をいいとか悪いとか判断しないでください。自己のニーズが満たされないからそういった感情が起こるのですから、そのニーズが何か見つけてその通りにしてあげればいいのです。

あなたのニーズがこころの平和であることは間違いありませんね。では、何があなたにその平和をもたらすのか、探索してみましょう。

そこで、仕事のことや将来のことなど、とりあえず出来るだけ忘れて、自分の感情だけにこころを集中してみて下さい。ネガティブな感情はそのままにして・・自分がもっとも嬉しくなる情景や人間、または無条件に”ありがたい”と思えるようなこと・・好きな人、大好きな海や空や夕焼け、恋人や家族など・・を思い浮かべるのです。

思い浮かべたら、つぎに、そのような気分で活動している自分を想像してみてください。

そのとき、あなたは何をしていますか?

もし、それが明瞭にこころに浮かんだら、今日からそれに向かって歩み始めてみたらどうでしょう。きっと、納得の行く結果が待っていることでしょう。

1 件のコメント:

  1. 玄さん。本当にありがとうございます。

    見ず知らずの私の悩みに対して、わざわざ時間を割いて考えて下さりありがとうございます。とても温かくとても考えさせられる助言を心から感謝します。

    今まで”悩む”ということが、”頭で考えることと心が求めることの相違により生じている現象”と解釈をしたことはありませんでしたが、玄さんの言葉を聞いてとてもクリアーになりました。

    本当は自己のニーズが何であるか、明瞭とまではいきませんが少しずつわかり始めてはいるのです。ただ、どうしても”ネガティブな感情”(失うものへの恐怖心)抜きしては考えられず、ぐるぐる悩み続けているという状況でした。

    自分の心(魂)が何を求めているかを感じれように”イメージ”を大事にして過ごしてみます。人は魂が純粋に求めるものに向かって
    進んでいくべきものなんですよね、本当は。

    玄さんの温かさに救われました。良きアドバイスをありがとうございました。

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