竹の子が毎日つぎつぎと土から出始めました。もう子どもたちはうんざり顔です。野良犬のクロがどうやら縁の下で赤ちゃんを生んだようで、数日前からミャーミャー声が聞こえます。どこからか白い野良犬が我が家のまわりに最近出現していたので、こうなることは薄々予感がしていたのですが、さてさてどうしたものでしょう?
今日は、そろそろ苗床の準備と思っていたら、あいにく朝からの雨。無精百姓の私は今日1日たまっているほかの仕事をやることにしました。
共謀罪(正式には「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案(刑法の一部改正)」)という、かつての治安維持法を彷彿させる法案審議が始まろうとしています。だれでも犯罪行為を意図とする会話なり相談をすると、たとえそれが冗談や単なる空想でも、犯罪行為として逮捕されるという恐ろしい法律です。これが成立すると警察国家の体制が一挙に進むでしょう。しかし、法律というものは一部の過激な政治力でできるものではありません。それを支える世論があって初めて可能になるものでしょう。戦前の治安維持法にしても、その目的は影響力を持ち始めた共産党やその思想を取り締まるためでしたが、それは天皇の絶対統治体制をよしとする世論が圧倒的であった当時の事実があるからです。そう考えると、果たして今の世の中、国の治安や安全という問題に関して、どこまでの権力を国家に委ねても構わないと人びとは思っているのでしょうか。不安や恐怖が蔓延するいまの社会を背景に、このような法案自体が実際に国会で審議されること自体すでに人心はそこまで受け入れる用意があるのかもしれません。
陰陽論は宇宙のあらゆる事象に法則があることを教えています。それは、ものごとはすべからず陽から陰に進むということです。そして陰はかならず陽にとって替わられるという宿命があります。今の時代、世間を凌駕している力はもともと陽であったものが陰になったものです。人類の進化の歴史をみると、魚類が栄えていた時代にすでに原始両生類が発現しており、それらが陸に上がってきて両生類時代を築きます。しかし、すでにそこでもすでに原始爬虫類が出現していてやがて陸は爬虫類の天下になります。それも原始哺乳類の出現があってやがて哺乳類にとって替わられます。そして最後にホモエレクトスの出現があって人類の天下になりました。
その人類の歴史も、陽から陰に、さらにそれが新しい陽にとって替わられるということを繰り返してきています。どんな文明もそこに芽吹いた新しい力によって崩壊させられます。そのような視点でいまの世の中をみると、世界を牛耳っているパワーや体制はすでに陰の極みに達しているのかもしれません。すでに陽の力がどこかに現れていて、やがていまの体制にとって替わることになるのです。陰が極まると、つまり世界すべてがそれに染まってくると、自己腐敗や崩壊を起こすとされています。さて、私たちはいったいどこにいるのでしょう。
日曜日, 4月 23, 2006
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