水曜日, 2月 24, 2010

イラク戦争の検証

近代の戦争は自然に始まるものでも、他国を支配しようという恣意的な魂胆から始まるものでもありません。軍隊はあくまで防衛のための国家の一組織であって、自ら軍隊が危険を犯して勝手に他国を侵略することはまずあり得ません。

国家間での戦争が勃発するためには、そこに開戦の理由、いわゆる”大義”が必要です。どんなに政治的権力者たちが、そのような他国を支配しようという欲望を抱いたとしても、じっさいに命をかけて戦線に参加するのは普通の兵士であり、あるいは本人の意思に反して徴兵される若い青年たちです。そのような普通の人びとを戦争に駆り立て、”人を殺せるマシン”に仕立てることは容易なことではありません。そこで”戦争の大義”が出てくるのです。

始めに言ったように、戦争はなにもないところで自然に勃発することはないのですから、戦争を欲するどちらかの国(政治的権力者たち)が始める理由、”大義”を創造することになります。その最も効果的で、国民を奮い立たせ、否が応でも開戦に賛成せざるを得ない国民的雰囲気を引き出すものが、国家の危機という根拠です。つまり、他国による攻撃の可能性がある、あるいは攻撃されたので、国家とその国民の安全保障のために、”自己防衛”という理由から宣戦布告をすることです。そこには、相手(敵国)から攻撃される、あるいはされたという状況をつくる”やらせ”が必ず存在します。

過去の戦争がどうやって始まったかその裏の歴史を見ればそれは如実に示されています。日本と中国との日中戦争(1937~1945年)はそれ以前の満州事変と盧溝橋事件から始まりましたが、いずれも日本軍の”やらせ”がその発端になっています。太平洋戦争も、開戦時当時のアメリカ政府首脳は日本帝国太平洋艦隊の真珠湾奇襲を数ヶ月前から事前に知っていながら、わざと自国艦隊と兵士たちを犠牲にさせて対日宣戦布告に踏み切ることができたことは衆知の事実です。当時のアメリカは戦争などやりたくないという厭戦気分が一般的雰囲気だったのですが、日本軍の”卑劣な”真珠湾奇襲攻撃で国民感情は一夜にして参戦賛成に変わりました。ベトナム戦争のきっかけになったトンキン湾事件も米戦艦による”秘密工作作戦”ですし、第一次湾岸戦争のときも、アメリカ国民をイラクに対する怒りに駆り立てたのは、クウェートに進攻したイラク兵たちが保育器に入っている赤ん坊を床に投げ捨てていたというアメリカのクウェート大使の娘の”嘘の証言”でした。

トニー・ブレアのJPG

さて、今でも続いているアフガン・イラク戦争の根拠を改めて問い直そうという動きが昨年からヨーロッパを中心に起こっています。すでにご存知の方も多いと思いますが、オランダ政府の独立調査委員会はこの1月、イラク侵攻は「国際法上の合法性を欠く」として、同政府の参戦決定は違法だと結論づけました。また、イギリス議会もイラク戦争独立調査委員会を設けて、すでに公聴会でブレア元首相などイラク戦争遂行当事者たちを喚問しています。

日本でも、1月に民主党の斎藤つよし衆議院議員たちを含む与党3党の議員たちが中心になって、イラク戦争を支持し、自衛隊を派遣する決定をした当時の小泉内閣の判断を検証すべきだとして独立調査委員会の設置を求める動きを始めています。

朝日新聞は一昨日(22日)の「イラク戦争検証/日本も国家の責務として」と題する社説で、”戦争にかかわったなら、後でその政策決定に至る過程をきちんと分析し、是非を判断する。それは国家としての責務ではないか。ましてや、間違った戦争となればなおさらである。”とまったく当たり前の意見を述べています。ただ”間違った戦争”と言うのであれば、”正しい戦争”などあり得るのかという議論にもなります。詭弁のように聞こえるかもしれませんが、“正しい戦争”という大義で、これまでどの国民も悲惨な目に遭わされているからです。私たちは憲法で”国際紛争を解決する手段として戦争を放棄”した栄誉ある国民です。

そして、市民レベルではジャーナリストで「イラク戦争何だったの!?―イラク戦争の検証を求めるネットワーク」事務局長の志葉玲さんが「みんなで永田町を動かそう!! ロビイング代行アクション」を呼びかけています。それには、「有志の国会議員達が、「イラク戦争の検証」を鳩山内閣に求める、議員署名を始めました。そこで、当ネットワークも「みんなで永田町を動かそう!! ロビイング代行アクション~ みなさんの声を国会に届けます!~」と題し、国会議員へのキャンペーンを行います。」と市民からのさまざまなアクションを呼びかけています。

いまのところイラク戦争検証の焦点は、イラク戦争の”大義”とされたフセイン政権が大量破壊兵器を開発・保有していたという情報の”間違い”に気づいていたにもかかわらず戦争を始めたこと、そして9・11同時多発テロ事件を実行したとされるアルカイダとフセイン政権のつながりがなかったことです。

でも、そもそもの発端は、”これは報復戦争だ”とブッシュ大統領が直後に宣言した9・11事件です。

そして、私たちが9・11事件の真相にこだわるのは、それが”やらせ”つまり内部犯行であることを示すたくさんの証拠やアメリカ政府の9・11合同調査委員会報告書のいわゆる”政府説”の内容が矛盾だらけという根拠ある指摘がなされているのにもかかわらず、いまだにアルカイダによる犯行という、アメリカ政府自身も否定している主張を持ち出して、アフガニスタンとイラクとの戦争が正当化されているからです。一昨日の朝日新聞の社説でも、情けなく残念なことに、”「9・11」テロを実行したアルカイダ”などと書いているのですから、いかにマスコミがいまだに”9・11呪縛”から逃れられていないか分かります。

イラク戦争の検証が始まったことは大いに歓迎しますが、その責任追求が当時の戦争加担者である政治家たちだけに終わるのであれば、トカゲの尻尾をつかんだだけのことでしょう。彼らは、いわゆる操り人形にすぎないからです。その背後で戦争をもてあそび巨利を貪るためには平気で罪のない人々を犠牲にする陰の存在とその腐敗した構造を明らかにさせないかぎりこれからも戦争はなくならないでしょう。そのためにこそ9・11の真相解明はもっとも影響力を持つ鍵なのです。

土曜日, 2月 20, 2010

マシュー君のメッセージ(30)

先日、寒い中を東京まで出かけてマイケル・ムーアの「キャピタリズム〜マネーは踊る」を観て来ました。アメリカ資本主義が、と言うよりアメリカンコーポレート主義と言った方が適切ですが、2008年のサブプライムローン崩壊をきっかけに崩壊していく過程で、どのように市民生活を直撃したかムーア監督が例によっておもしろおかしく、また痛烈なタッチで描いていて、とてもおもしろかった(顰蹙をかいますが)です。ムーア監督のお父さんは30年以上世界最大のオートメーカーだったGMで働いていたそうです。もうすでに跡形もなくなった工場の広大な敷地を親子二人で訪れる場面はいまのアメリカを象徴するようでもっとも印象的でした。銀行や住宅ローン会社の巧みな、詐欺行為に近いリファイナンス(ローンの借り換え)に引っ掛かった哀れな市民たちが次々と持ち家を失って行く光景に、きっとアメリカ国民も芯からの怒りを覚えたことでしょう。そして、このような映画がアメリカで大きな話題になったことは、マシュー君の言う、”世界中の大手金融とローン会社の腐敗の長い歴史がまず最初に暴露される”ことのひとつの証しかもしれません。もっとも、この映画は日本ではあまり話題にならず、ムーア監督の初来日で東京証券取引所での記者会見もほとんどマスコミからは無視されたようです。もちろん、これは何か裏に意図的な臭いがしますよね。

ハイチ地震が人為的だという話は、正直なところにわかに信じ難いのですが、でもそのような地震兵器の開発が第二次大戦中に日本に対して津波を起こす装置として行われていたという事実があるのです。”アザラシ計画”というこの秘密研究実験は、1944年から1945年に掛けてニュージーランド沖で実際に成功し、同時にアメリカ政府と軍が極秘に進めていたマンハッタン原爆開発計画と同じく対日本に使用する有望な大量破壊兵器候補のひとつだったのです。その後の冷戦時代はソ連とアメリカが極秘裏に研究開発をすすめていました。そして、マシュー君がいつも言及しているアラスカの米軍施設HAARPは、ロシアとアメリカのそのような長年の研究が結集した結果だとも言えます。フランス語なので私も何を言っているのか想像に任せるしかありませんが、以下のフランスのテレビ局の映像からその内容はだいたい察しが着くでしょう。

http://www.dailymotion.com/swf/x8v3vy


そして、ひとつおかしなことがあります。地震が起きたその翌日に1万人のアメリカ軍と軍関係コントラクターがハイチに到着しているのですが、これだけの大人数は事前に準備していなければ到底不可能なことです。事実、地震の数日前にそのアメリカ軍司令官とスタッフがハイチにすでに入っていて、彼らは耐震構造のアメリカ大使館に”退避”していたので安全だったわけです。これはまったくマスコミで報道されなかったことです。でも、そこがイルミナティの隠し資産の隠密輸送現場であったとは!しかも、ビル・クリントンとブッシュも絡んで!!驚きですね。

今回もオバマ大統領について、マシュー君が、”用心深く、賢く裏で立ち回っている”と言っているのですが、一昨日のオバマが発表した30年振りの原子力発電所建設に対するアメリカ政府のGOサインには、世界中の環境NGOを始め多くの人々が大ショックを受けています。正直なところ、私自身もどう気持ちを整理していいものか判断がつかない状態です。

もちろんオバマの理由は、エネルギー政策と地球温暖化に対する炭酸ガス削減政策であり、原子力発電所1基で毎年1600万トンの炭酸ガス削減が可能で、それは自動車350万台分の排気ガスに相当するというものです。でも、原子力産業はそれが抱える未解決の廃棄物処理問題や度重なる事故などの結果、すでに立ち行かなくなった産業であり、アメリカ政府も、そしてオバマの公約にあるように、世界のエネルギー政策は、太陽光や風力、バイオマス、地熱などのグリーンエネルギーに向かわざるを得ないのが趨勢なのです。

実際、ウォールストリートの各産業界も、どの保険会社も、これまで誰もが原子力発電所開発に二の足を踏んでいたのは、それがまったく採算性がないビジネスだからです。今では放射能漏れは世界中の原子炉でほとんど日常茶飯事のことになっています。たしかにヨーロッパや日本や東南アジア諸国も含め、多くの国がエネルギー政策を原子力に後戻りさせる傾向に現在あります。でも、きっとこれからさらに大きなシフトがあるのでしょう。それを見守りたいです。

さて、健康の話ですが、免疫を高めることが最大の有毒化合物質に対する防御だと言っていますね。私たちが提唱している”ハーモニクス・ヒーリング”の基本は、まさにそのことにつきます。病気とは、言い換えると、からだの解毒作用が低下している状態だと言えます。その解毒作用を司っている基本的な四つの内臓があります。胸腺、肝臓、脾臓、腎臓です。その中でも、もっとも重要な解毒作用をしてくれているのが脾臓です。加工食品や環境中に含まれる有毒物質を、じつはそれには処方薬も含まれるのですが、分解あるいは体の外に排除してくれているのがこの脾臓です。詳しいことはこのブログでは無理ですが、みなさんが簡単にできるこれらの内臓の手当は、とにかく温めることです。そして、これ以上有毒物質をからだに入れないようにすることも大事です。そして最高の解毒薬は新鮮な緑の野菜だということを覚えていて下さい。マシュー君の言う最高の”光の食べ物”とはそのことだからです。

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マシューのJPG

2010年2月14日

ハイチ地震:原因と結果、闇のこころの人間たちに光を送ること、ネガティブな思考パワー、世界経済と負債、こころの中の答え、菜食、スターゲート、ない”第二の地球”、輪廻転生


1. こんにちは、マシューです。この宇宙領域にいるすべての魂たちからの心からのご挨拶をします。地球のアセンションのペースがますます加速され、徐々により軽いエネルギー次元に入って行くにしたがって、いまだ混乱はつづいていますが、人々のこころと精神がどんどん開かれて行くのが僕たちには分かります。自分たちのあがきがまったくの無為に終わることを受け入れようとしない、こころの芯までネガティビティ(破壊エネルギー)に冒されたそれらの者たちが、すでに弱まっているパワーをなんとか消さないようにいまでも執拗に闘っています。

2. 僕たちは、ハイチの広範囲に渡る悲しみ、混乱そして多大な破壊を見てそして泣いています。亡くなった何十万の人たちのためではありません。それらの特別な看護が必要な人たちは、ニルヴァーナで献身的な魂たちによって個人的な手当が施されるからです。そして、他の人たちは素晴らしい霊界に戻れて喜んでいることでしょう。そうではありません。僕たちの悲しみは今さらに絶望的な暮らしに置かれている何百万の人々に対してです。彼らの暮らしは何十年も貧困の苦しみに耐えて来た彼らの親たちよりはるかに悪化しているのです。僕たちは、それが彼らの魂の合意からだと分かっていても、だからといってハイチにいる兄弟姉妹たちに今なお起きている個人的な悲劇についての悲しみから逃れられるわけではありません。
姉妹たちに今なお起きている個人的な悲劇への悲しみから逃れられるわけではありません。

3. あの地震は母なる自然が起こしたのではありません。あれはあなたたちの中にいるあのような地球規模の大災害を起こすテクノロジーを持っている人間たちの仕業です。今回のケースは、莫大な資産を隠していた場所が発見されてしまったため、ハイチを通って秘密の場所に移す企てを隠すためのものだったのです。その悪魔同然の行為について希望の兆しがあるとすれば、天候コントロールテクノロジーとその邪悪な使用の真相がもう明らかにされていることです・・その情報はあなたたちのインターネットでだれでも見られるからです。このような”大量破壊兵器”の使用を防ぐことはできませんし、一度発射されてしまうと、できることはその影響を緩和させるか、ならすことしかできません。あの地震は非常に壊滅的なものでしたから、僕たちの宇宙ファミリーが介入してポルトープランスでの被害を軽減することがなかったら、死者数と破壊はさらに大きかったでしょう。

4. 人類に起きた最良なことは、世界中からすぐ心からの同情が湧き起こり、多大な援助が差し伸べられたことです。それによって光がもたらされ、それがハイチを世界の最貧国にさせていたネガティビティ(破壊エネルギー)をその土壌と水と大気から取り除く助けになっています。富と飽食に暮らしていた歴代の独裁者たちは、国民には最低限度の生活基準さえ与えず、そのために人々は病気で衰弱し、事実上ほとんどなんの健康管理や教育の機会、暮らして行けるだけの収入源を与えられなかったのです。彼らが引き起こしたこれらの状況と窮状を救うことができたであろう外国からの借入金は、そのかわりに独裁者たちの懐に入ってしまうので、国民は自分たちや子どもたちの暮らしを良くするにも自分たちではどうすることもできないと感じていました。わずか数年前に、数十年つづいた恐怖と抑圧が終わると、この国は政治的混乱に巻き込まれ、まもなくハイチ国民の良くなるだろうという希望は打ち砕かれました。

5. ハイチというそのような厳しい状況に転生することを選んだ魂たちは、あらゆる魂の最終目的であるスピリチュアルな進化のために、進んでそうしてそれまでの転生とのバランスをとったのです。霊界に最近転移してきた多くの魂たちは、第三密度での経験を完了するというその魂の合意を満たしてきています。やがて彼らは自分で選んだ第四密度世界へと肉体を持って転生していくことでしょう。魂の合意を完了する前に死んだ魂たちには、ニルヴァーナでそれができるように同様なチャンスがあります。そこではカルマ学習を終了し第三密度から進化するための助けがあるでしょう。

6. どのような場合でも、これらの魂たちはその家族と友人たちに二つの方法で役に立っています。それは、彼らが去ったことで、以前のひどい生活環境によってもたらされていたネガティビティ量が減少し、またもっとひどい状況での暮らしから発生していたであろうネガティビティを防いだこと。そして、それらの魂たちが、愛で結ばれている地球の人類全体に、そして地球自身に、霊界から光を送っていることです。

7. この地震とそれにつづいた余震のポジティブな側面は、それらが”緩和された”破壊力であったとしても、この島の半分を占める国から莫大な量のネガティビティを解放させたことです。そのネガティビティの減少によって、送られた光が入れるようになり、それがしっかりと留まれば、ハイチの人々の暮らしと国土を再建する助けになるでしょう。

8. 過去数週間であらゆる経験をしたにもかかわらず・・悲しみ、けが、深い心の傷、絶望的な状況にいまだに人々は遭遇しています・・人々は立ち直ろうとする気持ちに明るく輝いています。多くの被害を軽減させ基本的なニーズをすべて満たすには不十分ですが、たくさんの国々から医療チームやほかの救援グループが救援にやって来ているお陰で、ハイチの人々は世界が彼らのことを見捨てていないことを知っています。彼らが見出した希望の光が、手を差し延べているすべての人の光に加わって・・それが彼らのすぐそばであろうと、世界中からの祈りや寄付であろうと・・悲しみと心の傷が一体になったネガティビティよりはるかに強大になっています。

9. この地震を起こした深い闇のこころの人間たちには光がありません。あるのは生存のためのわずかな閃きで、あらゆる魂に備わっている神と創造の源との永遠のつながりである生命力です。彼らの良心は普段使わないために萎縮しています。いま、彼らの腐敗とその計り知れない富が明らかにされつつあることで、彼らが当然な権力と所有と感じているものを固守しようと悪質な行為を犯しているのです。こころが闇に冒された者たちが大規模の危害を起こして恐れと苦悩を造っています。そのような感情がさらにそれらのエネルギーを増幅させるからです。光の存在である僕たちとほかのメッセンジャーたちは、非人道的な行為の人間たちに光を送るようにあなたたちにお願いしてきましたが、それは光だけが彼らの傷ついた魂を癒せ、またそうすることで彼らの行為を変えることができるからなのです。あなたたち自身がろうそくの火や懐中電灯を持って、迷っている魂を光のある道へ導くイメージを想像することで彼らに光を送ることができるのです。

10. 光の存在であるメッセンジャーたちは、あなたたちの暮らしと信仰を支配している彼らの呪縛をあなたたちが解く助けをするために、それらの闇の行為をする人間たちについての真理を教えて来ました。その同じ情報が多くの人々にも明らかにされて同じように役に立つでしょう。そのような真理が徐々に明らかになりますから、残虐行為や苦しみをもたらすどのような行為も容認する必要がないこと、それを行った者たちへの刑罰を要求することからのネガティビティ(破壊エネルギー)に比べれば、許すことから生まれる光がはるかによくすべての人々の役に立つことを他の人たちが理解するようにさせてください。第三密度での思考方法では、”悪”とみなされる人間を許すことは認められないというのがあります。そしてこれは意識レベルでは分からないことですが、この宇宙のあらゆる魂は神の平等なる分身として他の魂たちと永遠にお互いがつながっているのです。また、そのうちのどれかにでも闇があれば、それは”宇宙のこころ”の中の集合的な光を暗くすることになります。そして、個々の魂も、光を失っている人たちを審判し非難すれば、その光は暗くなるのです。

11. 闇のこころで行動する人間たちは、地球での転生が終わる時、すべての魂がその一生のあらゆる瞬間をもう一度見直さなければならないことを忘れています・・その生涯でやったすべてのことを見るだけでなく、人生でいささかでも関わったすべての人たちが感じた感情をすべてそのままの通りに感じるのです。闇に迷ってしまったそのような人たちの次なる転生は、自分自身の創造する地獄でしょう・・言うなれば、罰ですが、それはあなたたちの想像をはるかに越える厳しいものです・・そして、彼らの一生で出したエネルギーに相応しい重たい領域で、そこに絶え間なく送られている光を受け入れるまで、彼らはそこで留まることになるでしょう。

12. あなたたちが関心を示している他の問題について僕たちが話すときは、そのような迷える魂たちにはなにが待ち構えているのか、どうか覚えておいて下さい。ええ、アメリカ合衆国東部の最近の猛吹雪も私利私欲の意図からの人工テクノロジーによる仕業です。アメリカ政府を事実上機能停止させることが主な目的ですが、それによって他の多くの国々にも影響を与えるためです。この吹雪は・・マインドコントロールで操られたまったく混乱状態の人間を使って飛行機を爆破しようとしたあのクリスマスの日のへまな”秘密作戦”計画、そしてハイチの被害も・・イルミナティの莫大な富への触手とその世界経済への足掛かりを排除するために現在行っている活動を阻止しようとしたものです。

13. これまでのメッセージで、イルミナティはピラミッド構造組織をしていて、その”傘下”には多くの異なるグループがあり、その頂点にいる者たちの計画は下位のメンバーには知らされないようになっていること、そしてその強力な世界ネットワークが何世紀に渡ってあなたたちの惑星の暮らしを支えるあらゆるものを支配して来たことを明らかにしてきました。オバマ・アメリカ大統領が国家を間違った方向に導いているという意見があることを僕たちも知っています。でも、イルミナティの計画を一気にひっくり返そうと、彼がどんなに用心深く、賢く裏で立ち回っているのか、もしあなたたちが知ったら、彼の方針を心配する代わりに拍手喝采を送ることでしょう。

14. オバマのやろうとしていることが、確かに光の方向と一致しているとあなたたちに知らせることには、非常に重要なより大きな目的があります。彼の指導力とそれ以外のあらゆる地球の気がかりなほかの状況についてのネガティブな考えからくるエネルギーが、いまあなたたちの世界に流れ出して、あらゆる所で起きている騒乱の有効的解決を遅らせています。人々の間に協力の精神をもたらし、紛争、暴力、嘘、不正を終わらせるのは愛と光のエネルギーです。あなたたちの中には、”私たちが待っていたのは、私たち自身なんだ”と言う人たちがいますね。そうなんです!その個人の責任感の表明にある真理は、あなたたちが地球のアセンションプロセスを早める手助けをするためにこの転生を選んだことを魂レベルでは気づいていることの現れです。

15. ですから、宇宙人たちの助けなしで、みんなで世界をより良い場所にしようと提案しているこの人たちはとても良いことを言っています・・もちろん、あなたたちは行動しなければいけませんし、世界の変化に向かっての先導役にならなければなりません。これはあなたたちの世界だからです。でも、この人たちは大事な点を見過ごしています。それは、約70年前に始まった多くの宇宙文明人たちの計り知れない助けがなかったら、この惑星は死んでしまったことでしょうし、今のあなたたちも誰も存在していないことを認識していないからです。あなたたちの宇宙ファミリーたちからの絶えまない援助は、どこでも改革に執拗に反対して戦っている人たちを除いて、必ずあらゆる人々に歓迎されるでしょう。

16. 世界経済の舞台裏で本当はどのような動きが起きているか、僕たちは言うことはできますが、地球の可能性の場エネルギーがこれほど非常に動揺している状態なので、どのような情報が最初に現れてくるのか、あるいは他の事実がどのような順序でそれに続くのか見極めることができません。けれども、あらゆる腐敗を明るみに出さなければ、それらを排除し、そして公正なシステムを実施できませんから、”漏れ始め”までにはそれほど時間が掛からないと言えるでしょう。いまのような連邦準備制が終わることがその最初の国民への”ニュース”になる可能性があります。そしてそのすぐ後に、新しいもっと公正な課税制度ができるようです。
アメリカ合衆国のもう手に負えない負債が連邦準備銀行のオーナーたちの責任であることが明らかされる際には、この国を実際的に英国の支配下にしてきた企業構造にしたがって、このシステムが1世紀前にこっそりと造られたことも多分含まれるでしょう。けれども、アメリカ合衆国の混乱した経済が、言わば最初のドミノで倒れ、すぐそれにつづいて世界中がドミノ倒しになってしまったので、世界中の大手金融とローン会社の長い腐敗の歴史がまず最初に暴露されることになるようです。それまでのどこかで、アメリカ合衆国の国庫から致命的な巻き上げを手助けしたロックフェラーのイルミナティ分派とブッシュとクリントンファミリーとの関わりが浮上してくるでしょう。元アメリカ大統領のふたりが慌ててハイチで起きていることに強い関心を示したのは、いかにも皮肉だと思わなかったでしょうか。

17. その情報がどのような段階で一般に公開されるかにかかわらず、現在の混乱が治まるまでは、地球外文明人(ET)たちの存在のテレビ発表の延期はどうやら避けられないようです。そのような極めて重大で微妙な性質の発表にはハトン艦長が説明した(2009年11月19日)ような慎重な計画が必要です。集中した議論を必要とする深刻な問題点と番組計画会議の中断のために、最終決定は参加各国の代表によって未だされていません。戦略的な大混乱によってそのような分裂を引き起こした者たちにとって大いに困惑したことは、彼らが狙ったテレビ発表番組の中止ではなく、ただそれが延期になったことです。

18. 光に満ちあふれている指導者たちによって、ある重大な問題が検討されています。ショッキングな情報が集団意識に大混乱を引き起こす前に、それを人々はどのくらい受け入れられるだろうか、という問題です。あなたたちはそのすべての解明が世界変革と地球の黄金時代へより近づくステップだということを知っているので歓迎するでしょう。でも、そのことやほかの多くの事実は・・いろいろな種類のマインドコントロールであなたたちの脳機能を”劣化”させることとか、イルミナティの不正な麻薬取引きによる資金で運営されている”リトル・グレイ”のための巨大な地下研究所と居住施設のような・・ほとんどの人々にとってはまったく知らないことばかりです。多くの人々は実際まともな暮らしをしているかもしれませんが、高い意識とスピリチュアルな覚醒という点では眠っているのです。そういう人たちの精神を傷つけるわけにはいきません。ですから、驚くような真実は衝撃的でなく、徐々に人々に明らかにして行かなければなりません。

19. あなたたちに言わなければいけないのですが、私の母にeメールで送られて来るこれらの非常に関心の高い事柄について答える僕たちには複雑な心境があります。あなたたちが耳にし、目にした情報についての不安から生じるネガティビティ(破壊的エネルギー)を追い散らしたいと僕たちは確かに思っていますが、これらのメッセージの一番の目的のひとつを邪魔したくはありません。それは、あなたたちが自分の魂自身とつながることを学ぶこと、そして質問して、こころを落ち着かせ、そして直感的に受け取る答えに耳を傾けることです。なぜなら魂から意識レベルへのメッセージに耳を傾け、聞き入れることは、魂の進化において本質的なステップであり、僕たちのメッセージの目的は、気づきとガイダンスを提供することで、あなたたちが進化する手助けをすることなのです。ですから、もう一度僕たちは、”心の内に答えを求めてください”と、あなたたちに強く勧めるのです。

20. そのうえに、外から来る情報が真実でも、なにか事実が抜けている恐れがある場合があり、そのために故意ではなくても不十分なデータを伝え、それを見た人たちがそれが全部だと思ってしまいます。”人生模様”の中では取り立てて大事なことではありませんが、僕がちょっとした間違った情報を伝えてしまった例を挙げましょう。マリファナの医療効果について書いてくれた読者の人たちにまずお礼を言うと同時に、”社交ドラッグ”を含めたある程度の楽しみはスピリチュアルな進化を遅らせたり、地球と一緒に肉体を持ってアセンションすることができなくなるでしょうかという読者の質問への僕の答え(2010年1月11日のメッセージ)に間違いがあることに気づいています。僕の、”そうです”という答えには、からだやこころや精神に悪影響を及ぼすヘロインやコカインそして化学合成ドラッグのようなものを考えていました。マリファナには事実医療効果があります。社交的な場での適度の使用からはなにも害はありません。でも、法律的な問題はありますね。ですから、確かに医者の処方なしにはそのような使用はすすめません。僕は単に、説明したような適正な使い方であれば、マリファナはバリアー(障壁)を意識と魂の間に形成して光の吸収を妨げるような種類のドラッグではないと言っているのです。

21. さて、菜食の方がより美味しくなるので、動物たちはだんだんそのような食性を選ぶようになって行くでしょう。それは地球の住人である人間たちも同じです。光があらゆる肉体の細胞レベルでその強さを増すにつれて、人間と動物も同様に自然と光の特質をもつ食べ物を選ぶようになります。切断された動物の肉にはそれがありません。現在のような食物連鎖がなくなると、動物たちでこの惑星が混雑することはなくなるでしょう。そのかわりに、動物たちは本能的に生殖を低下させるか、まったくしなくなります。肉や海鮮物を食べたからと言って”神の咎め”があるわけではまったくありません。でも、これらの食べ物を与えてくれる動物たちに感謝の気持ちを表すことはとても適切なことです。加工食品や加工調味料、ステロイド剤を打たれた動物の肉、水銀などの有毒物質で汚染されている海鮮食品の中に含まれている危険な有毒物質からからだを守る最良の方法は免疫力を高めることです。そして光エネルギーは免疫系の究極的強化剤です。

22. 現在あるすべての負債のモラトリアム(一時停止)が世界経済再建計画の包括的条項であるのか知りませんが、どうやら旧システムから新しいシステムへの移行期間のようです。僕たちに分かっていることは、IMF(国際通貨基金)からの高利の借款によって溜まった各国の負債は・・その金は、イルミナティの天然資源支配と交換にそれらのどん欲な指導者たちの懐に行ったのです・・帳消しになるでしょう。そして個人的な負債についてはその負債が生じた情況に合わせて調整されるようです。経済の再構築の目的は、あなたたちの世界資産を公正に分配することで、誰も貧困に暮らすことなく、それによって他の人間が贅沢に暮らすことがないようにすることです。また、イルミナティの不正な財産が回収された時には、百万ドルかそれ以上のお金が世界中の人々にそれぞれ分け与えられるというのはまったくの作り話です。地球の黄金時代には、お金ではなく、シェアリングとバーター(共有と交換)という流れに向かうでしょう・・魂の中の光が強くなると、そのような方法による仕事の報酬と商業行為が個人だけでなく国と国との間でも満足いくやり方になるでしょう。

23. 悪意を持った強力なエイリアンたちが地球を狙って向けようとしている小惑星や彗星などありません。これがもしそうであったとしても、あなたたちは何千もの宇宙船と何百万もの光の存在たちに囲まれているのですから、そのテクノロジーで地球と衝突するような宇宙物体はすべてその軌道を逸らされるでしょう。もう一つの、”惑星X"が地球と衝突する軌道にあるという、恐れを起こそうという噂もまったくの嘘です。

24. あなたたちの太陽はなにをしているんでしょう?今それはあなたたちの太陽系全体で起きている急速な変化に対応している所です。もし、あなたたちの宇宙物理学者たちが”宇宙時間の窓”を通して地球のアセンションに気づいていたら、太陽活動が活発になっているのは自然な結果であり、太陽はあなたたちの惑星に何の危険をもたらさないことが分かるでしょう。

25. どの宇宙文明人もスターゲートに入って支配し、あなたたちが地球を破壊することから防ぐようなことはないでしょう。スターゲートについては、その目的についていろいろな見方があるので、もう少し話してみましょう。それらには、ガイア(訳注:地球が太古に呼ばれていた名前)に訪れた宇宙文明人たちによって、はるか昔に開けられたポータル(時空間を超えた入口)、宇宙母船が通り抜けられる入口、宇宙船の乗組員たちが惑星上の出来事を観察するための場所、僕たちの宇宙ファミリーのテクノロジーで問題なく通じるチャンネル、ほかの宇宙文明社会からの”ウォークイン”たちが入るための安全地帯、重いネガティビティの陸地と海の波動を上げるために、はるかかなたから送られて来る光の通るエネルギー渦、地球に光をつなぎ留める支えになるために光が集中される場所などです。それらの見方にはそれなりの正当性があります。僕たちもスターゲートを、あなたちの惑星をぐるりと囲んで守っている光グリッド(格子)で、地球とニルヴァーナをフリースピリット(訳注:エーテル体やアストラル体を必要としない肉体を持たない魂)やアストラル体で旅する魂たちのための灯台の役目をしていると見ています。

26. ”第四密度を飛び越えて第五密度に行く”ことはあり得ません・・宇宙の法則はそのようにはまったくはたらきません。どのような魂の進化もそれは無理です。けれども、地球がその深い第三密度からアセンションを開始するときから第五密度の目的地へ到達するまでの時間は、宇宙でも未曾有のスピードなのです。第三と第四密度の間のエネルギー差は莫大なので、その旅は想像を越すほど困難なことです。第三密度世界を支配している闇の勢力を克服するには非常に長い年月が掛かってしまうでしょう。

27. 2012年12月21日でも他のどの日でも、あなたたちが他の二人とそばで立っていて、目の前で彼らが彼ら自身の”タイムライン(時間軸)”に入って消えてしまうようなことは起こりません。普通の2012年12月31日も、その前の日とそれからつづく日々とほとんど変わりないでしょう・・もっとも、ニューイヤーズイブのお祝いは別ですけれど。今の瞬間と黄金時代との暮らしの変化は驚くべき、素晴らしいものになるでしょう。でも、地球がさらに第四密度から第五密度へと旅をつづけていても、日々の暮らしは劇的に変わることはありません。

28. 当然のことですが、2012年の終わりに誰になにが起こるのかということについてたくさんの憶測があります。これには決まった答えはありません。それぞれの魂に起こることは、それぞれの魂の独自性にしたがっているからです。けれども、確かに言えることは、”第二の地球”としてある天体が現れ、”最初の地球”と供に第四密度に肉体を持って行かない魂たちのための第三密度の故郷になるという説は誤りです。あなたたちは人間という肉体をもった魂です。地球は惑星という肉体を持った魂です。彼女(地球)の住人である人類がお互いに血を流し、彼女の動物たちを大量虐殺し、彼女の肉体を酷く傷つけている数千年の間、彼女の肉体は第三密度へと深く堕ちて行きましたが、彼女の魂はもともとあった第五密度に留まっていました。彼女はその傷ついた肉体を死なせることもできましたが、そのかわり、たくさんの生命体である彼女の住人たちすべてが生き長らえるように、その健康を回復させることを選んだのです。そのうえ、”ふたつの地球”説では、別の第三密度世界に転生することを選ぶ人々だけのことしか言っていません。でも、転生の選択で自動的に第一や第二密度領域に送られてしまう魂たちもいるのです。また、それとはまったく違うところで、第四、第五やそれ以上の密度世界から地球のアセンションを手助けするためだけに来た魂たちもいます・・その目的が果たされると、彼らは自分たちの故郷に戻るでしょう。

29. また、輪廻転生は不可解な謎だというのももっともです。あなたたちが、”彼女は前世ではジョンヌダルクだったんだ”とか、”この前の転生で彼はアブラハム・リンカーンだった”というように考えていることも分かります。リニアル(線形)時間で何年も昔に生きていた、人々に非常に尊敬され、称賛され、愛されていた人と同じ知性と理想と勇気を持つ人たちは・・あるいは、同じ技量と才能と個性かもしれません・・他の魂たちを含む集合魂のパーソネージたち、あるいは魂の分身たちかもしれません。あなたたちから、なにか特別な前世を”与えられた”人は、その同じ人に深くこころを動かされ、その人を偉大にさせたその人間性を見習うかもしれませんし、あるいは、その人の強い願望があなたたちが”マスター”と呼ぶ魂たちの強力なエネルギーを引きつけるかもしれません。家族は”別れた”家族と非常に似通った特質を選んでいるかもしれません。たぶん、コンティニウム(時空連続体)の中の時間が存在しないところで転生を共有するので、どの人でもリニアル(線形)時間で昔いた誰かと著しく似ることはあることです。どの人生にも目に見えないそして普通は気づかない影響をもたらすものがたくさんあります。でも、あなたたちの一人ひとりが、あらゆるもののワンネスの中の等しく愛され、不可欠な部分であると同時に、独立した、神聖なる、掛け替えのない、唯一の魂であり、そしてそれは永遠にそうあるのです。

30. この宇宙全体にいる光の存在たちが、黄金時代へと移行するこの時期のあなたたちに声援を送っています。その素晴らしい世界のビジョンを第一にこころに抱きつづけてください。それはもう存在しているのです。そしてあなたたちの到着を待ちわびているのですよ。

愛と平和を
スザンヌ・ワード
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スザンヌ・ワード著
原文:Matthew's Message
訳文責: 森田 玄

(転載自由。出典を明記してくださるとありがたいです。)

火曜日, 2月 16, 2010

ボランタリー・シンプリシティ

1960年代から70年代にかけて、いわゆるカウンターカルチャーの発信源とされていたアメリカ西海岸に青春を過ごしていた私のまわりは、なにかこれからの新しい未来社会を創造するのが自分たちだという気運で満ちていました。しかし、ベトナム戦争が終結し、反戦平和運動が尻つぼみになり、日本では安保闘争に始まる学生運動がつぎつぎと挫け、ニューエイジ世代が急速に保守体制に繰込まれて行く中で、私自身はなにか取り残された状況にいました。ある意味で、時代に乗り遅れてしまったのです。

80年代の後半に、私はそれまでの都会暮らしから、いわゆる田舎暮らしをこの房総鴨川で始めました。断っておきますが、自分自身からの動機からではなく、言わば人生の抵抗し難い成り行きとでもいうきっかけからです。それは人生の世界観と価値観との大転換の毎日でした。決して生易しい平坦な道ではなかったことは確かです。すでに40の峠を越え、いまだ惑いの人生の途上でつまづいていました。世間では、まだ”バブル経済”の余韻に人々は酔っていて景気の良い話で満たされていました。そういう世界からほとんど隔絶して、果たしてこんな田舎でのんびり過ごしていていいのだろうか、やはり経済社会文化の中心に舞い戻ってやり直した方がいいのではないだろうか、という葛藤と不安に苛まれる日々でした。20数年前の田舎は、どこでも今よりも過疎化が目立ち、ここ鴨川もほとんど車も走らないような寂しいところだったのです。

そのころ、私の生き方について強烈な指針と自信を与えてくれた一冊の本がありました。1987年に出版されたアメリカの未来学者のデュエイン・エルジンが書いた『ボランタリー・シンプリシティ』(星川淳訳:TBSブリタニカ)です。
じつは、この文章を書くきっかけは、いまそのデュエイン・エルジンの新書『The Living Universe』(2009年:未邦訳)をちょうど読んでいるからなんです。

ボランタリー・シンプリシティは”自発的簡素”と訳者の星川淳さんが訳していますが、その”シンプルに生きる”という言葉が当時の私の惑いのこころにとても力強く響いたのです。そうなんだ、都会社会の喧噪と混乱と人間関係の複雑さに疲れ、それから逃れて本来の自分を見出すためにここに来たんだ。それはシンプルに生きるということなんだとこれからの進むべき方向を背中から後押しされ、まさに救われたたような気持ちになったことを覚えています。

20年振りに、本を手にしてみました。当時はインド思想がニューエイジ世代にとって東洋哲学や悟りへの一種の憧れの象徴でした。たくさんの代表的知識人がグルを慕ってインドに渡りましたが、ラム・ダスはその中でも最も時代の顔となった存在でした。そのラム・ダスが本の序文を書いていますが、これを読んだ時、これは自分のことだと感じたことを今でも覚えています。

当時ヒマラヤの山麓で修行中のラム・ダスは、村の昔ながらの時を超えた暮らしと彼の本国アメリカでの”物質的・官能的なライフスタイル”とを比較して、こう書いています。

「このような田園的な簡素さはしばしば、混乱と誘惑と複雑さにみちた生活を送るわれわれ西洋人に強く訴えかけてくる。現代工業化社会のあわただしさのなかで、そして成功者としての自己のイメージを維持しようとつとめることのなかで、われわれは自分の存在のより深い部分との接触をうしなってしまったと感じている。・・われわれは、自分たちの生になんらかのバランスを取り戻してくれるような簡素な生き方をこころから望んでいるのだ。・・・山村の提供する簡素な生活像がその答えだろうか?・・わたしはこれが未来的な簡素さではないことを感じとるようになった。太古から連綿と続くものとはいえ、村の簡素さはまだ”揺籃期”にあるのだ。」

与えられた、あるいは無意識に選びとられた”簡素さ”は、自発的に選びとったものではないので、真の”簡素な生き方”の模範にはならないと言います。

そして、「現在のわれわれの生を分断しているあらゆる対立を統合しうる」そして「ダイナミックな平衡と意識的バランスの新たな点を見つける」ところに真の簡素さがあると書いています。

さらに、「われわれが真に進化の正当な担い手たらんとし、新時代(ニューエイジ)の子たらんどするならば、思考プロセスに内在する二元対立(それが物質主義を精神主義に対峙させ、西洋を東洋に対峙させる)を超越しなければならない。」と説き、東西両方の視野を踏まえ、また、慈悲の心と透徹した洞察をもって西洋工業化社会の伝統的な考え方の多くに戦いを挑んだ人のひとりとして著者のデュエン・エルジンを挙げています。

『ボランタリー・シンプリシティ』の指し示した啓示は、当時の私のような惑っていた世代に大きな気づきと勇気を与えてくれたことは言うまでもありませんが、いまでもと言うか、いまこそその意味が広く認知される時代になったとも言えます。

今読んでいるデュエイン・エルジンの本については、これもいろいろと素晴らしい気づきがあるので後日またご紹介しましょう。

それから、訳者の星川淳さんは長年の友人ですが、現在はグリーンピースの事務局長として大活躍されています。じつは、ご存知の方も多いと思いますが、昨日”クジラ肉裁判”の初公判が開かれています。みなさんもこの事件の真相をぜひ知っていただきたいですね。

金曜日, 2月 12, 2010

マヤの予言”2012”の意味

マヤ文明の予言がテーマになっている”2012”という映画が話題になっています。でも、それは何世紀も昔にマヤの偉大な数学者や予言者たちが伝えようとした本当の意味を誤って解釈しているようです。

私たち社会の背後で政治経済を操る巨大な企業ネットワークの陰謀をそのベストセラー著書『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ」』で暴露したジョン・パーキンズが最近マヤ文明調査隊に加わり以下のような興味深い報告をしています。

「この予言にはたくさんの異なる解釈がありますが、マヤのマスターたちの間でもっとも受け入れられているのが、マヤの予言にある創造神話の”ポパル・ブウ”からのものです。それはハリウッド映画の破滅的終末論とはまったく異なり、創造的な変化が起こることを示唆しているのです。端的に言うと、人々は搾取的で偽善的な政府を倒して、賢明で思いやりある政府を打ち立てます。しかし、その過程で、人々は自己のエゴを捨てると同時に、物質的な困窮と環境の過酷な変化に耐えなければならないというものです。

2012年12月21日はマヤ人たちによれば、この変化がもっとも顕著になる時期だとされています。これは彼らにとって縁起の良い日だとされているのです。なぜなら、彼らの星占術師たちによれば、その瞬間は太陽が銀河系の中心に並ぶと予言されているからです。現代の科学者たちの中にも、この映画のテーマになっている地球の天候と地磁極の変動説を主張している人たちがいます。

現代のメルトダウンの本当の原因は侵略的資本主義です。それは経済システムの変異形態であって、それがわずかな数のすでに富んでいる人たちだけが恩恵を受けるような広範囲な搾取を促進させているのです。新しい地政学的システムが出現しています。今日では、政府ではなく、大企業のCEOたちが政治家たちとマスコミだけでなく、世界中の人間と自然資源を支配しているのです。彼らの傲慢さ、飽食、そして誤った管理によって私たちは危機に瀕しているのです。彼らは飽くなき富へのどん欲さから、大気や水や土壌を汚染し、たくさんの人たちを失業に追いやり、大邸宅に住む少数と栄養不良で飢えている大多数との格差を拡大しているのです。彼らこそ、”ポパル・ブア”に言われている自分勝手な政府の例です。

2012年12月21日まであと3年しかありません。マヤの予言を信じようと信じまいと、変革が必要なことはすべての人が一致していることです。私たちの子どもたちや孫たちが引き継いで行きたいと願う暮らしやシステムを残して行くためにも、浪費的搾取的なライフスタイルを捨てなければなりません。つまり、持続的な生活をしなければいけません。

”2012”が象徴するその本当の意味は、私たち自身が変化できるという気づきを得て、行動を起こそうという呼びかけです。それが、ユカタン半島を訪れる人たちをその神秘で今でも魅了しているあの素晴らしいピラミッドを造り、そして2012年に終わる歴史上たぐい稀なる正確なカレンダーのひとつを造った人たちと数世紀を超えて共鳴しているのです。」

火曜日, 2月 09, 2010

アナスタシア物語

先日、ある方から以下のような投稿をいただきました。みなさんにも知っていただきたい事柄なので、ここに返答を公開します。

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初めまして。

アナスタシアのJPG

新しい時代への啓示を読み終えたところです。
以前からアセンションのことをきいていましたが、正直宇宙の仲間がこれだけ地球のことを助けてくれていることに、びっくりするのと同時に感激し、触発されました。何よりのバレンタインデーへの早い贈り物を頂きました。

私達も微力ながら、週末には愛の瞑想をさせて頂きますので、その感謝の気持ちを伝えさせて頂こうと思います。

大きなエコ・ビレッジ運動(特にロシア、ドイツ、東欧、英語圏)のきっかけとなっている「アナスタシア」の9冊シリーズ(ブラディミール・メグレ著)(20か国語に翻訳)をご存知ですか。

具体的な地球のヒーリングへの行動に結びつくVedrus文明の智慧が語られています。www.ringingcedars.com

マシュー君もガーデニングなどに関わる人が増えるといっていましたが、まさに始まっています。

残念ながら、日本語訳になっておりません。世界中にネットワークをもつ森田さんご夫婦のお知り合いで、ロシア語から直接日本語に翻訳できる方はいらっしゃらないでしょうか。

一度英語版を読んで頂ければ、本の真意と響くところがあるかと思います。
この本が日本の皆様にも届きますように。

様々なご活躍をありがとうございます。
皆共に歩んでいることに感謝をこめて。
素敵なバレンタインデーイブになりますように。
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アナスタシアのJPG

嬉しい投稿をありがとうございます。
ええ、アナスタシアのことは知っています。

まず、ここでアナスタシアとリンギングシーダー(鳴る杉の木)のことを読者の方々のためにちょっと説明しましょう。

”物語は1994年シベリアの広大に広がるタイガ地域のまっただ中を流れるオブ河のほとりで始まりました。シベリアでは有名な実業家のウラジミール・メグレがある二人の老人に出会いました。彼らは、ウラジミールにシベリア杉(西欧ではシベリア松としても知られる)の驚くべき話について語りました。ウラジミールは当初その話をあまり気に留めていませんでしたが、そのことを思い出すにつれ、そしてそれについての歴史書と科学書を読むにつれ、老人たちの話が本当らしいことが分かって来ました。やがて、彼は蒸気船団を組んで河を探検に行く決心をします。その表向きの目的はビジネスということでしたが、実際の彼の動機はあの老人たちを見つけて、杉の秘密をもっと学びたいと思ったことです。・・そして、森の中に自然に生きる驚くべきアナスタシアと出会うのです。”

ウラジミールはその経験を本にした所、ロシアでベストセラーになり、さらに世界中でも広く読まれるようになっています。

”シベリアの森で自然そのままで一人暮らしをしていた美しい女性、アナスタシア。1995年に発見された彼女のライフスタイルとは、「野生」動物たちが自ら彼女の元へ持ってきてくれる果実や木の実、ベリーやキノコを食べ、平安に生きているという奇跡に満ちた生き方。それは現代の文明社会に生きる私達にとって、まさに驚嘆すべきものでした!彼女の人生の中の『奇跡』とは、自然が地球とともにあるように、当たり前のように彼女の生活に満ち満ちたものでした。自然を理解し、未来を予知し、テレパシーで交信、テレポーテーション・・・etc、それらを当たり前のこととして、その中で自然に生きているのです!そんな彼女が伝える叡智は、人々に感動と「気づき」を与え、既に、ロシアの数知れない人々のライフスタイルを自然へと回帰するものに大変貌させているのです”

アナスタシアの生き方に感化されたロシアのエコ・コミュニティで暮らし、アナスタシアの本をロシア語から英語に訳したレオニド・シャラスキン博士が昨年2月来日し、香川で講演会が開けれました。シャラスキン博士にぜひとも会いたいと香川に飛んだきくちゆみがその時の模様をブログに書いています。そして、シャラスキン博士を招いた「イザナイ」の国友須賀さんと「000プラネット」代表の神宮眞由美さんとのインタビューもポッドキャストで聞けます。

また、英語のポッドキャストですが、羽田空港で帰国直前のシャラスキン博士をきくちゆみがインタビューしています。シャラスキン博士はアナスターシアについて、実際にそのような人間が存在するかは知らない、でも大事なことは、「その教えが万人に共通のものであればそんなことは問題ではない」と答えています。

近代科学が発達するにつれ、人間がますます自然から疎遠になってきたことが、もろもろの現代社会の問題の最大の原因であることは自明です。私たちの主宰するハーモニクスライフセンターの基本的テーマはいのち(生命)です。いのちが自然そのものであることに異存ある人はいないでしょう。そのいのちが危機にさらされている今日にあって、私たちに何ができるか、どのような生き方、ライフスタイル、そして考え方が、私たちのいのちを守り、本来の輝き(人間性)を甦らせてくれるのか、という課題が私たちのメインテーマです。その観点から見て、アナスタシアの暮らし方、考え方はその貴重な指針になっています。

そこでのいのちは、単なる個人の肉体的に限られたいのちだけでなく、もっと広い意味の宇宙全体として、ワンネスという意味からのスピリチュアルな存在でもあります。

大きなうねりとして、あらゆるレベルでの近代テクノロジー科学から自然への回帰がいま世界各地で起きていることが確認できますが、そのいのちの回帰がそれらの二つの領域で起きているとも言えるでしょう。

ところで、シャラスキン博士によれば、日本語版の出版について、著者から英語版からでなく直接ロシア語原著からの翻訳でなければならないと言われているそうです。私たちの仲間でロシア語の翻訳家がいるのですが、生憎大著を執筆中で余裕がありません。どなたか、有志の方いませんかねえ。

水曜日, 2月 03, 2010

バレンタインデーイヴの案内

バレンタインデーイヴにピースを語ろうという、「アイノコトハジメ〜ピースを集める旅」という企画を鎌倉の友人たちが立ててくれましたのでご案内します。


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           ●バレンタイン前夜●
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        *** アイノコトハジメ *** 
          ~ピース集める旅~
      
         ナビゲーター:きくちゆみ
      

 バレンタインイブであり、旧暦の大晦日のちょっとだけ特別な日。
      甘いチョコレートも素敵だけど、
   今年は老若男女、美味しくPEACEを語ろうよ。
       
     ここは築70年の鎌倉らしい古民家。 
    ピースメーカーきくちゆみさんを囲んで、
   世界の平和と愛のコミュニケーションの知恵を学ぼう。
    後半は、三浦のたかいく農園の無農薬野菜を使った
  TERRAのベジタリアンフードを食べながらトーク&セッション。

      旧暦新年、新月のバレンタイン。
      ヘイワヲココカラ、ワタシカラ。 
   お隣さんともっとラブでピースな関係で居られる
      ちょっとした工夫、見つかるかも。


<第1部>  きくちゆみさんのお話 ~私から始まるLOVE&PEACE~
<第2部>  美味しいピースセッション
       ~たかいく農園の無農薬野菜を使ったTerraのベジフードを囲んで~
       ~森田玄さんのSweet Songs~



 2010年2月13日(土) 16:30~19:30(16:00 Open)

 参加費 3800円(食事代込)
     要予約 一花屋 ichigeya@fa.petit.cc 
    (件名に「アイノコトジメ申込」と書いてください)
     定員30名のため、定員になり次第締め切らせていただきます。
     2/5(金)までにメールにてお申込みください。

 場所  『てぬぐいカフェ 一花屋』http://ichigeya.petit.cc
      鎌倉市坂の下18-5 
      Tel 0467-24-9232
      江ノ電長谷駅下車 徒歩5分  

 持ち物 マイ箸、大き目の皿もしくはタッパー、マイカップ

月曜日, 2月 01, 2010

沖縄と日米関係

沖縄の普天間基地移転問題が紛糾しています。鳩山政権が相変わらず煮え切らない態度でこの問題への返答を繰り返しているため、マスコミはこぞって政府批判を強めているようです。

でも、鳩山政権がこれまでの自民党による対米追従的な沖縄政策からの脱却を昨年そのマニフェストで宣言したという事実は非常に重要だと思います。民主党は「緊密で対等な日米関係を築く」と明言したのですから。

「緊密で対等な日米関係」とは、沖縄の普天間基地移転問題について言えば、いったいどういう関係なのでしょうか。

そもそも戦後60年以上にわたって、外国の軍隊を集中的に常駐させ、沖縄島民にその重圧を押しつけその意志を無視してきたことが「対等な日米関係」と言えるでしょうか。

沖縄に米軍基地が第二次大戦後置かれるようになった経緯を考えるにあたって、注目すべき歴史的事実があります。日本の降伏を迫った連合国のポツダム宣言を、日本は1945年8月15日に受け入れ戦争が終わったのですが、ポツダム宣言の12項には「前記諸目的が達成せられ且日本国国民の自由に表明せる意思に従ひ平和的傾向を有し且責任ある政府が樹立せらるるに於ては聯合国の占領軍は直に日本国より撤収(てっしゅう)せらるべし」と書かれていたのです。戦後今日まで続いているアメリカ軍による日本駐留は、ポツダム宣言違反なのです。そこに「対等な日米関係」が築かれるわけがありません。

このポツダム宣言違反をすり替え、米軍基地を正当化、法制化する目的で考えられたのが日米安保条約(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約)です。1960年、岸内閣によって締結された新安保条約はその6条で「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と書かれています。これは要するに日米軍事同盟条約です。これによって、日本はアメリカの軍事政策に完全に組み込められ、アメリカの敵国とされる諸国(当時はソ連、中国、北朝鮮などの共産主義諸国)との平和的な外交の道が閉ざされてしまったのです。それは第二次世界大戦であれほどの犠牲を出しながら、そして、憲法9条で戦力の保持を永久に放棄しながら、日本が極東、そして世界の平和への導き手になる道が閉ざされたことでもあります。

私はいわゆる70年安保闘争当時は大学生で、校内キャンパスでは連日全共闘や左翼諸派の学生たちが校内バリケードをはって命がけの運動をやっていたことを覚えています。大学に入学した途端学園封鎖になり授業がなかなか始まらないという異常な毎日でした。私はノンポリでそれには参加しませんでしたが、彼らが真剣に平和な日本を理想として闘っていたことは確かなことです。

以上は、政治学者の伊藤成彦氏が雑誌「マスコミ市民」に連載中の「故宇都宮徳馬氏の日米安保条約神格化否定論を顧みる」(2010年1月号)の文章に触発され、また一部引用して書いていますが、それには故宇都宮徳馬が1957年に当時上院議員で民主党副大統領候補といわれたジョン・F・ケネディに会ったときのことが以下のように書かれています。「ボサボサ髪で折り目のつかない服を着た闊達な青年政治家がいきなり次のように言った。『私は日本にアメリカ軍隊が常時駐留していることに反対である。その理由は第一に、核兵器の時代、通常兵器をもった軍隊が現地に駐留していてもたいした戦略的な意味をもたない。第二に、現地駐兵は、そこの住民との間に良好な関係を維持することは難しく、しばしばトラブルを起こす。第三に、現地駐兵は駐留する軍隊の風紀、規律の維持が困難であり、軍幹部をしばしばスポイルする』」。

さすがケネディの指摘は鋭いです。まさにその通りのことが沖縄で起きました。もしケネディがもっと長く生きていたら、ベトナム戦争はもっと早く終わり、日米安保条約が見直されたかもしれません。

さて、以上のことを踏まえて「普天間基地」問題に戻ると、鳩山首相の「緊密で対等な日米関係を築く」ためには、単なる基地移転では済まないことが明らかです。

伊藤成彦氏は、「沖縄を含めて在日米軍基地と日本及びアジアとの平和の関係を根本的に考えることです」、さらに”米国は中国を封じ込めるつもりはない”とのオバマ大統領の発言に触れて、「日本とアジアの状況は、オバマ政権の登場によって大きく変わりつつあります。鳩山内閣はこの変化をさらに促進して、真に対等・平等な日米友好関係を創出するために、日米安保条約を日米平和条約転換する決断をするべきです」と主張しています。

日本の平和外交に関しては、主要マスコミは赤旗を除いてすべて日米安保軍事同盟を最重要視し、鳩山政権もそう明言しています。

どこまで鳩山首相が「平等な関係」を築けるか、果たして大きな決断をできるか、その平和への希求の真価が問われています。