マヤ文明の予言がテーマになっている”2012”という映画が話題になっています。でも、それは何世紀も昔にマヤの偉大な数学者や予言者たちが伝えようとした本当の意味を誤って解釈しているようです。
私たち社会の背後で政治経済を操る巨大な企業ネットワークの陰謀をそのベストセラー著書『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ」』で暴露したジョン・パーキンズが最近マヤ文明調査隊に加わり以下のような興味深い報告をしています。
「この予言にはたくさんの異なる解釈がありますが、マヤのマスターたちの間でもっとも受け入れられているのが、マヤの予言にある創造神話の”ポパル・ブウ”からのものです。それはハリウッド映画の破滅的終末論とはまったく異なり、創造的な変化が起こることを示唆しているのです。端的に言うと、人々は搾取的で偽善的な政府を倒して、賢明で思いやりある政府を打ち立てます。しかし、その過程で、人々は自己のエゴを捨てると同時に、物質的な困窮と環境の過酷な変化に耐えなければならないというものです。
2012年12月21日はマヤ人たちによれば、この変化がもっとも顕著になる時期だとされています。これは彼らにとって縁起の良い日だとされているのです。なぜなら、彼らの星占術師たちによれば、その瞬間は太陽が銀河系の中心に並ぶと予言されているからです。現代の科学者たちの中にも、この映画のテーマになっている地球の天候と地磁極の変動説を主張している人たちがいます。
現代のメルトダウンの本当の原因は侵略的資本主義です。それは経済システムの変異形態であって、それがわずかな数のすでに富んでいる人たちだけが恩恵を受けるような広範囲な搾取を促進させているのです。新しい地政学的システムが出現しています。今日では、政府ではなく、大企業のCEOたちが政治家たちとマスコミだけでなく、世界中の人間と自然資源を支配しているのです。彼らの傲慢さ、飽食、そして誤った管理によって私たちは危機に瀕しているのです。彼らは飽くなき富へのどん欲さから、大気や水や土壌を汚染し、たくさんの人たちを失業に追いやり、大邸宅に住む少数と栄養不良で飢えている大多数との格差を拡大しているのです。彼らこそ、”ポパル・ブア”に言われている自分勝手な政府の例です。
2012年12月21日まであと3年しかありません。マヤの予言を信じようと信じまいと、変革が必要なことはすべての人が一致していることです。私たちの子どもたちや孫たちが引き継いで行きたいと願う暮らしやシステムを残して行くためにも、浪費的搾取的なライフスタイルを捨てなければなりません。つまり、持続的な生活をしなければいけません。
”2012”が象徴するその本当の意味は、私たち自身が変化できるという気づきを得て、行動を起こそうという呼びかけです。それが、ユカタン半島を訪れる人たちをその神秘で今でも魅了しているあの素晴らしいピラミッドを造り、そして2012年に終わる歴史上たぐい稀なる正確なカレンダーのひとつを造った人たちと数世紀を超えて共鳴しているのです。」
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