昨年の9月、千葉で行われた平和省地球会議にルワンダ代表として来日したジョーン・ドゥ・デュー・バスボーゼさんから、今月発刊した”Shalom"(平和)というニュースレターが送られてきました。ご存知の方も多いでしょうが、ルワンダは多数の犠牲者を出した内戦を経験してきた中央アフリカの国です。そのニュースレターに非暴力についての素晴らしい短い論文があったのでここに紹介します。"Shalom"(英文)はここで見られます。
「生き方としての非暴力」 ジェフ・ハリス
私は、非・暴力と非暴力との重要な違いについて学びました。それは政治学といった専門分野から、思うに、平和学を区別する違いです。
非・暴力は、暴力の反対で、暴力的手段を用いないということです。体罰のかわりに、親がこどもを部屋にとじ込めたり、教師がこどもに清書させることです。親や教師の目的は、こどもに勝つことであり、こどもに負けさせることです(そして多分、体罰を避けるために別のやり方することです)。
非暴力は暴力の不在というだけではありません。ガンジーの言うサンスクリット語の”アヒムサ”は、暴力の不在だけではなく、その反対の意味を積極的に強調しています。ガンジーとマーティン・ルーサー・キングにとっては、非暴力とは人間に対する極めて肯定的な態度であり、それには争いの相手も含まれ、敵を傷つけようとする考え方を捨て、愛の態度で向かうようにと諭しています。かれらはこれをアガペ(無償の愛)、ギリシャ語の精神的な愛だと言っています。アガペから出る行動がサティアグラハ(無抵抗不服従運動)であり、三つの主な原則があります:人への尊敬、強制のかわりに説得の強調、これらの目的のために使われる手段とその目的との一貫性です。
非・暴力(敵を打ち負かす他の手段として、暴力にかわるもの)と非暴力(愛に基き、相手を尊重し、打ち負かす意図をもたないもの)との違いは非常に重要です。これは大きな課題であり、非・暴力を用いることをさらに超えるものです。ガンジーとキングにとって、このような新しい発想に到るまでには、精神的な支えが極めて重要でした。
(ジェフ・ハリスは南アフリカ、クワズル・ナタル大学の紛争解決と平和学プログラム主任教授。サハラ砂漠以南の"Achieving Security:開発国の軍隊に代わる効率良い解決と軍事紛争からの回復"の編集者。)
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