狂っている経済界?今日のNHKトップニュースは、兜町でみずほ証券の社員が株の発注ミスから株式市場が混乱し全面安となって数百億の損失を出したということ。ニュースでは証券会社の社長が金融財政担当大臣に頭を下げている場面を写していました。なんでしょう。これは?どうして証券会社の社長が、政府幹部に謝らなければいけないのでしょうか。そもそも株式など、思惑で動く実体のないものです。だからこそ、今回のような騒ぎになるのです。そんなこと当たり前のことですし、それを承知で株式という賭博場があるのではないでしょうか。大のおとなが頭を下げて謝ることでもありません。それに、だいたいどうして政府に謝らなければいけないのでしょう?何か狂っている世界です。
それはそうと、今日はジョン・レノンの命日。12月8日というのはアメリカでの日付ですから、実際には日本では今日なのです。もう25年前になるんですね。ビートルズは結成当時から内部に軋轢があったそうです。もちろんこれは後年明らかになった話ですが。ポップスアーティストを目指すポール・マッカートニーと世界情勢に関心を持ちなにか社会的に関わって行こうというジョン・レノンとの間には深い溝があったようです。結局それが解散の原因になりました。ビートルズが初めて1966年にアメリカに来たとき、ジョンが記者会見で「僕たちは戦争は嫌いだ。戦争は間違っている。いつも僕らはそのことを考えているんだ」と発言したのでみんなびっくりしたそうです。当時のポップスターたちは(今でもそうですが)政治的なことに関わることはまったくなかったからです。ロックバンドでもベトナム戦争反対など口にしませんでした。そういう意味でもジョンはまさに先駆的な存在であったし、さらにその後、オノヨーコと一緒になったことで、いっそう社会性が先鋭化して行ったと言えます。ベトナム戦争真っ最中の1971年にジョンとヨーコはニューヨークに乗り込んできました。そこで何をしようとしたかというと、反戦運動を起そうとしたのです。1972年にアメリカでは18歳で投票権を得ることができるようになりました。そこでジョンとヨーコは全米ツアーをやって直接若者に投票に行って戦争を止めようと呼びかけることを考えました。そのことを嗅ぎ付けたFBIは、ニクソン大統領にそのことを伝えました。ニクソン政権はジョンのアメリカでの活動が危険(ニクソン政権にとって不利)と感じ、ジョンを国外退去させてしまいました。それで全米コンサートツアーは実現しなかったのです。でも、ジョンの平和への願いは素晴らしい音楽となって今でも世界中の人のこころに響いていますね。
金曜日, 12月 09, 2005
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