火曜日, 12月 20, 2005

12月20日

ブッシュ大統領が先週、ついに自らイラクには大量破壊兵器がなかったことを公式に認めました。要するに、アメリカのイラク侵略には大義がなかったわけです。理由がない戦争に巻き込まれ命を落とした人たち、負傷した人たち、一生こころの傷を背負った人たち、家族や愛する人を失った人たち・・・この人たちのことを思うと、もう言葉になりません。怒りもあります、もちろん、でも、なにか人間性に対する絶望感のような感情がわたしのこころを覆っています。

そのブッシュ大統領の尻尾にぶら下がって自衛隊を無理やり送り込んでいる日本はどうなのでしょう?総責任者の総理大臣はなにか表明したのでしょうか。また例によって大本営発表の日本のマスコミは知らぬ存ぜぬで押し通すのでしょうか。

アメリカ議会では、民主党のリーダーが、共和党の支配する現議会は史上最悪の腐敗した議会だとこきおろしました。アメリカはチェイニー副大統領補佐官のリビーが起訴されて以来、政府はほとんど死に体になり、メディアは以前のように政府に対するするどい批判記事を連日書いています。やっと本来のジャーナリズムが復活したかのようです。もちろん、政府の締め付けも厳しくなっていますが、以前のような脅しはもう有効ではなくなっています。数日前、国家安全保障局(NSA)が、アメリカ国民の平和活動家などを勝手に(裁判所の許可を得ないで)盗聴したり、リストアップして調べていた事実をNYタイムズが暴露しました。これだけで大統領は弾劾すべきだと主張する議員も出てきています。

一方、イスラエルのシャロン首相がイランの核施設を3月までに攻撃できる態勢をとるよう指示したというニュースが先週流れました。イランのウラン濃縮施設が3月ごろに核兵器に必要な量の濃縮ウランを製造できるようになることをイスラエルの諜報機関が知ったためとされています。

来年、2006年も人類にとって、地球にとって、危うい歳になるのでしょうか。私たちになにができるのでしょうか。今はただ祈るだけ・・・・。

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