火曜日, 1月 20, 2009

This Land Is Your Land

ピート・シーガーです。ブルース・スプリングスティーンのJPG

この日曜日にワシントンDCのリンカーンメモリアルで、50万の観衆の前にオバマ次期大統領を迎えてコンサートが開かれました。そこで特別ゲストとして招待されたのが、アメリカフォークソングの父と言われる89歳のピート・シーガーです。ブルース・スプリングスティーンの紹介で歌ったのが「This Land is Your Land」です。これはウディ・ガスリーの作曲で、1930年代の大恐慌の時の貧しい労働者たちのために書かれた曲です。内容が”反社会的”という理由で、その歌詞の一部が省かれてこれまで多くのシンガーによって歌われてきました。この日、ピート・シーガーは、その“反社会的”な歌詞をそのまま甦らせて歌ったのです。ガスリーと一緒にホーボーになって旅をしたシーガーは、その後1950年代のマッカーシズムによるレッドパージで彼の伝説のフォークグループ”ウィーバーズ”を解散させられ、彼自身もそれから17年間公共の場所で歌うことを禁じられたのです。
以下がピート・シーガーがこの日歌ったウディ・ガスリーの元の歌詞です。

There was a big high wall there that tried to stop me;
Sign was painted, it said private property;
But on the back side it didn't say nothing;
That side was made for you and me.

大きく高い壁が私を阻もうとした
書かれたサインには私有地とあった
でも、その裏にはなにも書いてなかった
そちら側があなたたちと私のものだ

In the shadow of the steeple I saw my people,
By the relief office I seen my people;
As they stood there hungry, I stood there asking
Is this land made for you and me?

教会の塔の陰にいる人々が見える
救援事務所の側にいる人々が見える
飢えて立って並ぶ彼らたち、私は並んで訊ねる
この土地は私たちのためにあるのかい?

Nobody living can ever stop me,
As I go walking that freedom highway;
Nobody living can ever make me turn back
This land was made for you and me.

誰も私を止めることはできない
自由の道を歩き続ける限り
誰も私を後戻りさせることはできない
この土地は私たちのためにある

(訳詞:森田 玄)

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんばんわ。
This land is your land(我が祖国)は、PPMの歌でよく知っていました。
祖国を賛美するような歌詞で、フォークソングらしくなく、ずっと違和感を抱いていましたが、元の歌詞があったとは!
大勢で歌を唄っている風景は、観ているだけでも楽しい気分になれますね。

匿名 さんのコメント...

はじめて投稿させていただきます。
貴殿のブログをよく見させていただいております。
毎回勉強させていただいております。感謝

歌とは素晴らしい力をもっていると存じます。
世界がよきように進みますように日々我々は望んでおります。


玄のリモ農園ダイアリー様、当方もブログをしております。
ご覧いただければ幸いと存じます。


匿名 さんのコメント...

玄さん
とっても感動しました。
アメリカに住んでますZakと申します。
1960年代のスチューデントフェスティバルを思い出しましたよ!!
今日の就任式素晴らしかったです。
Changeが来ましたね!!

匿名 さんのコメント...

英語はわかりませんが、曲がかかったときに、いつもの鳥肌が起きました。
最近、自分の信じるところを堂々と主張するアメリカ人たちやオバマの就任した新しいアメリカがとてもまぶしく感じます。政治家の渡辺さんが、党派を超えて国民運動を起こしたいといっています。官僚から、国民に政治を取り戻したい、と。選挙の受け皿がないから新党にせよ、と言われていますが、私はもう政党や派閥政治などはいらないと思っています。対立は良いものを生み出さない、協力してよいものを生み出すためによりよい物がつねにリーダーになる日本の社会を日本の国民も求めていると思います。言いたいことを主張しても誰もが足を引っ張らない社会や、いいものはいい、と恐れず認める社会。日本の個人が自分の思うところを安心して表明できないような陰湿な部分を取り除けば、日本はもっともっと創造性を発揮してすばらしい国になると思います。よりよいものを勇気を持ってひとりひとりが選択したアメリカ人たちに、敬意を表したいと思います。