金曜日, 12月 30, 2005

12月30日

Mochi Tsuki JPG

今日は我が家恒例のもちつきでした。心配していた天気もまずまずの好天にめぐまれ、幸い寒さも緩んで(もっとも都会からの参加者は震えてましたが)なによりのもちつき日になりました。いつものように綿作りの田畑さん宅から臼を運び、滋賀県彦根の草野武さんから送ってもらった無農薬玄米もち米10キロをつぎつぎと庭で蒸し上げて、みんなで搗きました。そうですね、全部で8臼くらいでしたか。それをまずおろしもち、安倍川、お雑煮、いそべまき、お汁粉で全員で満喫。そして伸し餅、これは田畑さんから伝授されたビニール袋に入れて伸す方法が我家では定着しています。これだとまずもち粉がいりません。空気を遮断するのでカビない、という利点があります。

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もちつきをするとやっと今年も終わりという雰囲気になり、いよいよ正月を迎える気分になります。こうやって今年1年、家族ともども健康で、大した事故も無く過ごせたことに感謝です。みなさんありがとうございました。

ところで、せっかくの年越し気分に入ろうとしていたら、今夜非常に嫌なニュースが入ってきました。それも我が母校、早稲田大学でのことです。文学部校内でビラを配ろうとしていた学生が、不法住居侵入の疑いで警察に逮捕され、いまだに勾留されているというのです。先日、自衛隊官舎内で同じような事件が起こっていますが、まさか、自由と自立を標榜する早稲田で学生が逮捕されるとは!時代が変わったということでしょうか。ここまで世の中がファッショ的になったかと思わずうなってしまいました。思い起こせば、私が早稲田に入学した途端、学生運動の最大拠点であった早稲田が全国に先駆けて校内封鎖を強行したのです。とにかく学校に行くとあちこちでスピーカーが大きな声で演説をしており、授業が始まったかとおもったら突然生徒が壇上に駆け上がって先生を制止して、これからクラス討論会をすると宣言する、というような毎日でした。学生がビラを撒いて校内で逮捕されるなど、当時の学生たちが聞いたら信じられないでしょう。

また、これはアメリカからの情報ですが、今日のデモクラシーナウで、アメリカの大企業が違法行為をしても政府(法務省)と裏取引で起訴を免れていることを伝えていました。たとえば、軍需企業としても有名な農薬会社モンサントが、インドネシア政府に賄賂を渡して遺伝子組み替え作物を輸入できるようにしたことがアメリカ政府に明らかになったにもかかわらず、起訴されませんでした。もちろんこの行為は違法です。これはほんの氷山の一角で、おなじような例が34社もあるそうです。

倫理という観念がここまで社会のあらゆるレベルで無視されている現状をどう見るべきでしょうか。これは人類の劣化といえるのでしょうか。何かが、劇的に変化しているのでしょうか。

水曜日, 12月 28, 2005

12月28日

今日の読売新聞を読んでいたら、郵政衆議院解散劇のコラムにブッシュ大統領がしばしば小泉首相に電話をかけてきて意見を聞くことがあると書いてありました。何を考えているのかさっぱり分からない無能総理と呼ばれる小泉に相談するくらいなのですからブッシュも相当誰からもあてにされなくなっているのでしょうか。道理で、日本がますますファシズム政治に傾いていく理由がわかります。アメリカでは、ブッシュ政権が違法に(裁判所の許可なく)アメリカ市民を盗聴していることをNYタイムズが報道して大騒ぎになっています。いきり立った民主党議員の中にはブッシュ大統領を弾劾すべきだと発言する者も出てきました。当のブッシュ大統領は、対テロ戦争で全権を委任された以上、超法規的権利を有するんだと開き直っています。こうなるともう手が付けられません。ここにきてNYタイムズが政府に批判的な論調記事を連日載せるようになったことは、イラク戦争開戦時とくらべるとまさに雲泥の差があります。フセインが大量破壊兵器を隠していると主張してブッシュ政権のイラク侵略の根拠をもっとも強力に支えていたのがNYタイムズでしたから、まさに汚名挽回です。

そこで情けないのが日本のマスコミです。読売新聞は大本営直轄としても、小泉政権を正面から批判する勇気がまるでないようです。昨日のNHKニュースで、政府は小泉首相の任期が切れる来年の9月までに防衛庁を防衛省に格上げしたいと希望しているそうです。憲法9条改定のための国民投票計画案など、一般には見えないところでファシズム化が着実に進んでいます。最近読んだ本で「小泉純一郎と日本の病理」(藤原肇著)に、世襲議員のデータ(2003年)として、衆議院の全議席数480のうちの185議席が世襲で、これは全議席の38.5%に相当するという、びっくりする事が書いてありました。国会議員の約半数が、世襲的な既得権に寄生している事実は、確かに民主主義国家と表向きにはなっているけれど、実体は封建社会のままであることです。どうも日本人には、社会とか世界という広い存在のなかの自己という存在を客観的に見る視野が欠けているのではないでしょうか。村くらいの大きさの中での存在は自覚できますが、それが国というようなレベルの社会組織になると、自分がそこにどう関わっているのか分からないのでは。民主主義というのは単に市民ひとりひとりが権利と義務を有するというだけでなく、社会の中の個人としての位置づけでもあると思います。世襲議員が国の行く末を決める政治と民主主義は相容れないと信じます。

月曜日, 12月 26, 2005

12月26日

1年のこの時期になるとだれでも浮き足立ってくるようです。師走ですね。23日は東京・渋谷で国際子ども権利センター主催の「ほっとけない!クリスマス」に友情出演しました。場所は以前ジャンジャンと呼ばれたところで、ここで演奏するのはたぶん30年ぶりになります。カンボジアで人身売買や売春、労働に巻き込まれているたくさんの子どもやストリートチルドレンの救済活動をしているこのセンターの説明に事態の深刻さがよくわかりました。年間3万人の子どもが人身売買の犠牲になり、その多くがセックス産業に強制的に従事させられているそうです。実際に現地で活動している甲斐田真智子さんが、騙されて強制売春させられなんとか逃れて故郷に帰れた15歳の少女の手記を読み上げました。会場にはすすり泣きする人もいました。第三世界での子どもの人身売買は今に始まったことではなく、以前からもありました。一般に、これを貧困ということでわりきって考えてしまいますが、私は環境破壊という視点からその原因を見ています。本来、第三世界の人たちの生活は豊かな自然環境をベースにした自給自足が基本であり、そこはお金という資本経済は無縁だったはずです。私たちが言う貧困という物差しは、あくまでも、例えば1日の賃金とか、国レベルでの生産額といったお金での物差しです。自給自足の暮らしには金銭経済がありませんから生産額などあり得ません。収入がゼロです。でも実際は、非常に豊かな暮らしをしているのです。もちろん、その豊かさも私たちの言う豊かさとは違います。子どもたちが売られていくその背景には、確かに貧困がありますが、それは自給自足の暮らしを支えていた自然環境が破壊されたということがあるのです。ですから、まずすべき最初のことは森を復活させること、植林です。それによって水ができ、土ができるからです。耕す土地と収穫する森を失った人たちが子どもを売らざるを得ない状況になっているのです。

火曜日, 12月 20, 2005

12月20日

ブッシュ大統領が先週、ついに自らイラクには大量破壊兵器がなかったことを公式に認めました。要するに、アメリカのイラク侵略には大義がなかったわけです。理由がない戦争に巻き込まれ命を落とした人たち、負傷した人たち、一生こころの傷を背負った人たち、家族や愛する人を失った人たち・・・この人たちのことを思うと、もう言葉になりません。怒りもあります、もちろん、でも、なにか人間性に対する絶望感のような感情がわたしのこころを覆っています。

そのブッシュ大統領の尻尾にぶら下がって自衛隊を無理やり送り込んでいる日本はどうなのでしょう?総責任者の総理大臣はなにか表明したのでしょうか。また例によって大本営発表の日本のマスコミは知らぬ存ぜぬで押し通すのでしょうか。

アメリカ議会では、民主党のリーダーが、共和党の支配する現議会は史上最悪の腐敗した議会だとこきおろしました。アメリカはチェイニー副大統領補佐官のリビーが起訴されて以来、政府はほとんど死に体になり、メディアは以前のように政府に対するするどい批判記事を連日書いています。やっと本来のジャーナリズムが復活したかのようです。もちろん、政府の締め付けも厳しくなっていますが、以前のような脅しはもう有効ではなくなっています。数日前、国家安全保障局(NSA)が、アメリカ国民の平和活動家などを勝手に(裁判所の許可を得ないで)盗聴したり、リストアップして調べていた事実をNYタイムズが暴露しました。これだけで大統領は弾劾すべきだと主張する議員も出てきています。

一方、イスラエルのシャロン首相がイランの核施設を3月までに攻撃できる態勢をとるよう指示したというニュースが先週流れました。イランのウラン濃縮施設が3月ごろに核兵器に必要な量の濃縮ウランを製造できるようになることをイスラエルの諜報機関が知ったためとされています。

来年、2006年も人類にとって、地球にとって、危うい歳になるのでしょうか。私たちになにができるのでしょうか。今はただ祈るだけ・・・・。

日曜日, 12月 18, 2005

12月18日

いよいよ寒さが本格的になってきました。昨日・今日ろ二日にわたって我家で「平和省をつくろう・ジャンプ」(仮称)の合宿勉強会がありました。総勢16名。冷たいすきま風がひゅーひゅー足元を吹き抜ける環境でよくぞみなさん我慢してくださいました。参加者の並々ならぬ意気込みを反映して、非常に掘り下げた議論が交わされ今後の力強い方向性が示される内容になりました。また、同時に私たちの暮らしぶりを実際体験してもらえたこともうれしいことです。このような素晴らしい方々の参加で、さて来年、この平和省への運動がどう展開していくか楽しみです。

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先日、自慢した人参の写真です。赤嶺さんのなずな農園の人参にはかなわないけれど、いいかたちぶりでしょう?

月曜日, 12月 12, 2005

12月12日

11月27日から12月2日まで、新横浜プリンスホテルで第12回低温核融合国際会議が開かれました。正式にはICCF12(12th International Conference on Condensed Matter Nuclear Science/第12回凝集体核科学国際会議)という何か難しい名前です。たぶんこの会議のことはまったく報道されていなかったようです。私は初日の一般向けクラスに参加しましたが、広い会場にほとんど人がいないのにびっくりしました。もちろんマスコミ関係など皆無です。この問題に対する世間の関心の無さを肌で感じました。(これには、低温核融合をいっさい認めようとしない政府や科学界・企業の体制があります)しかし、会議の内容は、じっさいここまで来たかというほど説得力ある報告ばかりです。世界各地から研究者が20名ほど参加していましたが、どの報告も低温核融合現象は確実に起きていることを確認するものばかりでした。たぶん来年中にも世界がひっくり返るような新しい研究成果がでてくる予感がします。科学そのものの認識が根底から見直されるような、いままでの教科書をすべて書き換えるような、・・・人類のパラダイムシフトです。

昨日から足が痛むので、トゲでも刺したかなとかみさんに見てもらったらなんと踵がアカギレになっていました。痛いものですね。生まれて初めての経験。これはリンパの流れが悪くなっていることが直接の原因です。皮膚の栄養源である脂肪分を運んでいるのがリンパ。でも、そのリンパは脾臓と密接な関係があります。このところ外出で外食が多かったのでそれが影響しているのかな。またここ数日、居間のしきりの障子を板壁にして、ガラス引き戸にする大工仕事にとりかかっていますが、寒い中靴も履かずサンダルで一日中やっていたのが響いたのでしょう。さっそく、ヘンプ(麻)商品を広めている昭くんからもらったヘンプシードオイルを塗り込んでおきました。工事は明日にも完成するでしょう。

金曜日, 12月 09, 2005

12月9日

狂っている経済界?今日のNHKトップニュースは、兜町でみずほ証券の社員が株の発注ミスから株式市場が混乱し全面安となって数百億の損失を出したということ。ニュースでは証券会社の社長が金融財政担当大臣に頭を下げている場面を写していました。なんでしょう。これは?どうして証券会社の社長が、政府幹部に謝らなければいけないのでしょうか。そもそも株式など、思惑で動く実体のないものです。だからこそ、今回のような騒ぎになるのです。そんなこと当たり前のことですし、それを承知で株式という賭博場があるのではないでしょうか。大のおとなが頭を下げて謝ることでもありません。それに、だいたいどうして政府に謝らなければいけないのでしょう?何か狂っている世界です。

それはそうと、今日はジョン・レノンの命日。12月8日というのはアメリカでの日付ですから、実際には日本では今日なのです。もう25年前になるんですね。ビートルズは結成当時から内部に軋轢があったそうです。もちろんこれは後年明らかになった話ですが。ポップスアーティストを目指すポール・マッカートニーと世界情勢に関心を持ちなにか社会的に関わって行こうというジョン・レノンとの間には深い溝があったようです。結局それが解散の原因になりました。ビートルズが初めて1966年にアメリカに来たとき、ジョンが記者会見で「僕たちは戦争は嫌いだ。戦争は間違っている。いつも僕らはそのことを考えているんだ」と発言したのでみんなびっくりしたそうです。当時のポップスターたちは(今でもそうですが)政治的なことに関わることはまったくなかったからです。ロックバンドでもベトナム戦争反対など口にしませんでした。そういう意味でもジョンはまさに先駆的な存在であったし、さらにその後、オノヨーコと一緒になったことで、いっそう社会性が先鋭化して行ったと言えます。ベトナム戦争真っ最中の1971年にジョンとヨーコはニューヨークに乗り込んできました。そこで何をしようとしたかというと、反戦運動を起そうとしたのです。1972年にアメリカでは18歳で投票権を得ることができるようになりました。そこでジョンとヨーコは全米ツアーをやって直接若者に投票に行って戦争を止めようと呼びかけることを考えました。そのことを嗅ぎ付けたFBIは、ニクソン大統領にそのことを伝えました。ニクソン政権はジョンのアメリカでの活動が危険(ニクソン政権にとって不利)と感じ、ジョンを国外退去させてしまいました。それで全米コンサートツアーは実現しなかったのです。でも、ジョンの平和への願いは素晴らしい音楽となって今でも世界中の人のこころに響いていますね。

火曜日, 12月 06, 2005

12月6日

このところ毎日家の周りと屋内の冬支度に追われています。200年も経った農家ですから、断熱などほとんどありません。冷たい風がヒューヒューいたるところから入り込んできます。早い話、外も内もない。それで、農業用ビニールですっぽりと外を覆ってしまいます。最初ここに来たときは古い雨戸1枚、それも穴だらけ、だけでした。あまりにも暗いので雨戸はすべて薪にしてしまい、代わりに古いガラス戸・窓を捜してきて入れました。ですからビニールで覆う面積も大変なものです。

「自立と平和」について昨日匿名さんから投稿をもらいましたので、ちょっとそのことを考えてみます。平和という言葉には、とても深い意味が含まれていると思います。なんとなく気楽に平和という言葉を使いますが、実際にどのようなことを指しているのでしょう。今の世界や日本は平和でしょうか。事実は、私たちがあらゆるレベルで脅威を煽られ不安と怖れの毎日ではありませんか。不安と怖れのない生活こそ平和です。ですからどのように不安と怖れを無くすかということに集約されます。それには、不安と怖れの正体を把握しなればなりません。

私たちの最大の不安・怖れとはなんでしょう?
収入(お金)、健康、人間関係、自然災害(地震・台風)etc.といったところでしょうか。
もし、これらに対処できるようになれば、少なくともただ漫然と手をこまねいて立ちすくんでいるのではなく、解決に向かって進む道を見出したら、それは平和への道ではないでしょうか。

そこでのキーワードは「自立」です。人間、依存する程度が大きければ大きいほど従属関係による自由の束縛になり、不安や怖れの原因になります。平和への道は、前述の不安の要因に対してそれぞれの自立を確保することと言えます。
ハーモニクスヒーリングは、からだを癒すと同時に地球を癒すこと。からだとは単なる肉体的な意味だけではなく、精神やスピリチュアルな存在も含まれています。そこでの不安・怖れは緊張(ストレス)となって現れています。からだの平和は緊張を取り除くこと、それがヒーリング(癒し)です。自分のからだのヒーリングが平和をもたらすことにつながるのです。

土曜日, 12月 03, 2005

12月3日

いよいよ師走です。この時節になると、東南方面が山に囲まれている我家に朝日が差し込むのは10時ごろになります。寒い朝、寝床から起きだすのは一苦労ですね。畑の半分はもう陽が当たらなくなるので今年はもうなにもできません。でも今年は、人参、小松菜、チンゲンサイ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、牛蒡、大根、ネギ、春菊、白菜、カブなどがよくできて、毎日の食膳を賑わしてくれます。人参はいままでになくよい形のものが穫れだしたので、やっと土ができてきたのかなと思います。ここは元々田んぼだったところなので、ふかふかの肥えた土になるまで時間が掛かります。そういえば、この夏千葉のくりもと地球村を訪れた際、オーナーの佐藤さんが「やっと堆肥をいれなくても作物が穫れるようになった」と言っていたのを思い出しました。作物つくりは土つくりにつきます。

昨日は農人舎の上野さんの案内で、千倉の製材所に木っ端をもらいにいきました。この辺の製材所は地元の杉材しか扱わないのですが、そこは堅い木材(樫や楠)の木っ端があるのです。大きな束、たぶん1〜2トンはあるでしょう。持って行った軽トラックが載せたとたんズンと沈みましたから。さっそく昨夜はその木っ端で薪ストーブを炊いたら杉材とくらべて暖かさが違うのにびっくり。火持ちももちろんいいし、煤が少ないので煙突があまり汚れません。この冬はこの製材所に何回か通うことになりそうです。