木曜日, 9月 28, 2006

9月28日Newsweekアメリカ

昨日書いたことと矛盾するようですが、アメリカのメディアは国民に知らせようという意識がないのでしょうか?まあ、基本的に外国で起きていることに無関心という国民性もあります。

今週のニューズウィーク国際版とアメリカ国内版との表紙です。

Newsweek Covers JPG

アメリカ版の表紙:ロスアンゼルスからニューヨークまで徹夜便で帰ってきたフォトグラファー、アニー・レイボビッツは疲れ、風邪気味でもある。ボーグ誌のためのアンジェリナ・ジョリーの撮影に2日間掛かった。

外国版の表紙:ジハード勃興ーアフガニスタン侵略から5年、タリバンが勢力挽回、タリバンとアルカイダのリーダーが自由に作戦行動できる聖域拡大。

これはいったい誰が決めているんでしょうね?

水曜日, 9月 27, 2006

9月27日偏向するメディア

先日、普段接することの少ない実社会(こういう表現もおかしいですね。本当は私たちの世界が実社会だと思っているんですが)の人たちと懇談する機会がありました。みなさん相当の肩書きある方々ばかりです。話しが世相や政治のことになると、「朝日新聞はずいぶん偏向している」「やはり読売がいちばんバランスがとれているようだ」「東京新聞などは極左だね」という言葉が全員から出てきて、正直びっくりしました。うーん、と考えさせられました。それはこの人たち、つまり今の日本の社会を代表すると言ってもいいエリート連中が、ここまで右傾化している現実にショックを受けたからです。そして国際的な視点がとても欠如していることにも気づきました。読売しか読まないのであれば、相当偏向していることは想像出来ます。

私は、毎日海外からのインターネットニュースを読んでいるので、世界がいまどう動いているのか、暴力的な大国のグローバリズムや軍事・経済政策がどのように小国(第三世界)に影響を与えているのか、日本の一般紙以上の情報をオンラインでつかんでいるつもりです。

その視点からすれば、日本のマスコミはまだ鎖国状態といっても過言ではありません。たしかにアメリカのジャーナリズムは危機に瀕していると言われますが、日本のジャーナリズムに比較すれば政府批判という本来あるべき路線を堅持しようという気骨あるジャーナリストがたくさんいます。うらやましいほどです。NYタイムズもたしかにイラク戦争開始時にはブッシュ政権をよいしょし過ぎと批判されていましたが、ちゃんとその後社説で自己批判しましたし(日本のマスコミで、ブッシュのいいなりにイラク戦争に加担した小泉政権を無条件に支持したことを自己批判したTV局や新聞があったでしょうか)、最近では政権批判の色を強めています。日本と同じく、与党共和党が議会専制になって野党の政治批判が機能していない現在、メディアの政権チェックが唯一の救いになっていると思います。もちろんそれを支える国民の眼があるからですが。

昨日の読売の社説は、新しい安倍内閣をべたほめでした。こういう日本を代表するメディアが政権の走狗に成り下がっている状況を、実社会で活躍している連中が当然とみていることに背筋が寒くなる思いがします。

火曜日, 9月 19, 2006

9月19日

自分の足跡と影が大嫌いな男がいた。

ある日男は思った。
「思いっきり速く走れば、きっと俺の足跡も影もついてこられないだろう。そうすればもう二度と見ることもあるまい」

男は力いっぱい速く走った。しかし、男の影と足跡はなんなくついてくる。

それでも男は必死になってさらに速く、どこまでも走った。

そして、突然ばたりと地面に倒れた。
男の心臓はすでに止まっていた。

もし、男がしずかにじっとしていれば、足跡もなかっただろう。
もし、木の下で休んでいれば、影は木陰に吸い込まれて消えていたろう。

〜ベンジャミン・ホフ「プーのタオ」より

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もし、静かになって、ゆっくり深呼吸してこころとからだをリラックスさせれば、ちょうど木陰のように、答えが問題をすべて包み込んで消してしまうでしょう。そしてこころから自由になるのです。

May You Be BlessedのKate Nowakさんからの便りより

Kateさんのメッセージ(英文)を受け取りたい方はこちらへ
http://clicks.aweber.com/z/ct/?jSd9bcEK9SiwM.J1Hvmkug

木曜日, 9月 14, 2006

9月14日MSNBCキース・オルバーマン

9月11日のアメリカは、さすがにいろいろありました。もっとも強烈な印象を受けたのは、ブッシュ大統領のテレビ演説で、こんなことをいけしゃーしゃーと言っているんです。

「911事件とイラクのフセインが関係なかったことは分かった。しかし、当時フセインが世界にとって危険な存在だったことは明らかだ」

911の仕返しに戦争をしたのに、しかも、イラクに大量破壊兵器がなかったことが政府自身認めたことなのに、いまでもこんなことを言っているのですね。まったく自分の過ちを謝罪する態度は見られませんでした。(このときのブッシュ大統領の顔は、いままでで最悪の形相でした。)

911ボーイングを捜せJPG

すると、MSNBCテレビのカウントダウンという人気コラムで辛辣な論評で有名なキース・オルバーマンが、大統領に果敢にも噛み付きました。

「よくもこんなことを、大統領閣下。愛国心を掻き立てて国民を一致団結させ、それを怖れと猜疑心に変え、それを3回の選挙スローガンにも利用し、そして、まちがった戦争と必要のない死に追いやった。よくもこんなことをやってくれた、貴方は、それとも貴方の取り巻きか、911事件を都合良く利用したね?テロリストがうまくやったように・・いまもそうだ・・グランドゼロに今でも記念碑も再建築がないかぎり。そう、かれらは成功した、いや今も成功している、この政府が911を使って、アメリカ国民をお互いに敵対させることに成功しているかぎり」

こんな勇気あるテレビコメンテーターがアメリカにはいるんですね。正直、びっくりです。

でも、オルバーマンの言葉はそっくりそのまま日本のだれかにあてはまるのでは?

日曜日, 9月 03, 2006

9月3日「聖なる車輪計画」

ブッシュ政権が、また危険な核兵器実験を隠密にしようとしています。核兵器というのは正確ではありません。実際に使われるのは核兵器ではなく、模擬核兵器と言っていいでしょう。ワシントンでは議会の正常な機能、つまり政府の行政チェック機能が失われてしまっているので、問題になっていませんが、果敢な市民たちの反対運動でこれまで実験をなんとか阻止してきているのが現状です。

この計画はDivine Strake Project(聖なる車輪計画)という、とんでもない名前がついていて、地下のトンネルの上に700トン(!!)の通常爆薬を爆発させてその影響を調べるというものです。

たしかにこれは核兵器実験ではないけれど、核爆発のシミュレーション(模擬実験)であることは間違いなく、アメリカが新世代核兵器開発へ明らかに準備していることを内外に示すことになります。

さらに問題なのは、予定されているネバダ実験場です。ここは冷戦時代に数百回もの核実験が行われた場所で、700トンもの爆薬を発火させたら、これまで地表にある死の灰(放射性降下物)が舞い上がって地球レベルで汚染することが予想されます。

ブッシュ政権は、来年早々にも「聖なる車輪計画」を強行しようとしています。日本でも、問題にしてなんとかくい止めなければ。

金曜日, 9月 01, 2006

先週、六ヶ所村に行ってきました。

数年前のこと、知合いで廃棄物処理業者の社長さんが六ヶ所村の核廃棄物処理の仕事を手がけていて、あそこは何にもない荒涼としたところだよ、と言っていたのが頭に残っていたので、なにか緑のない石がごろごろしているようなイメージをずっと抱いていました。青森と言えば恐山があるので、なんとなくそのイメージも重なっていたのかもしれません。

ところが、訪れてびっくり。なだらかな丘陵に美しい田園風景がつづいています。一見してここは豊かな自然環境に恵まれた地域だと分かりました。この春、ローレン・モレの講演でお世話になった福澤定岳さんの案内で「花とハーブの里」の菊川慶子さん宅に泊めてもらいました。自家用菜園は野菜の花盛りで、そこに日本ミツバチが乱舞しています。

福澤さんの案内で原燃施設周辺を初めて見学。緑豊かで平和な村との対比がこころに痛みます。原燃PRセンターのすぐ近くにある「六ヶ所村立郷土館」に寄って、そこで驚くべき事実に出会いました。

青森県には、いたるところに遺跡が発見されていますが、ここ六ヶ所村にも100カ所を越える縄文時代の遺跡が発見・発掘されているのです。規模では青森県最大いや日本最大級の遺跡だそうです。ところが、ここが原燃の開発予定地に指定されるとこっそり埋められてしまったのです。

もし、だれかこの遺跡群の重要性を早く指摘し、それこそ世界遺産にでも申請していれば、世界中から六ヶ所村が注目されて核施設の誘致話などどこかに飛んで行ったことでしょう。

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今日の夕陽は久しぶりに観る錦絵にような黄金色でした。そして、風呂場からは半月がくっきりと木々の向こうに浮かんで見えました。こういう日は、なにかとても得した気分になります。9月に入って急に風が変わりました。8月の蒸せるような熱風から、肌に快い涼風になりました。あっという間の自然の変わり目です。

今年の畑は散々です。トマトもキュウリもナスもいまひとつ元気がありません。下の田んぼではもう稲刈りが始まっています。天日干しされた稲を観察すると、気のせいかいつもよりやや背が短いようです。うちの畑で元気がいいのは、ツルムラサキとモロヘーヤぐらい。まいにち食べています。こういうツル科は見るからにエネルギーに溢れているようです。からだにいいわけです。うちの棚田は、稲穂がやっと出そろって、可憐な白い花が咲いています。